
「窓を開けてほしい」「ちょっとこれ見て」と相手に伝えたいとき、頭の中で「You should...」や「I want you to...」と複雑な文章を組み立てようとして、結局何も言えずに終わってしまったことはありませんか。
特に英語を習い始めたばかりの頃は、「主語がないと文章にならない」という思い込みが強く、とっさの一言が出てこないものです。
学校のテストでも、うっかり主語の You を残してしまったり、動詞を過去形にしてしまったりして減点された経験がある人も多いはずです。
日本語なら「座って」「食べて」と一言で表現するのに、英語になると構えてしまうのは、実はもったいないことです。英語にも、余計な言葉を削ぎ落として、動詞だけで思いをストレートに届ける「命令文」という便利な形があります。
このシンプルなルールをマスターして、考え込む時間をゼロにしましょう。パッと一言が出るようになると、英語を話すのがぐっと楽しくなります。
Contents
【解説】肯定命令文の仕組み:主語を捨てて「動詞」から始める
覚えるべきポイント
- 主語(Youなど)を消して、動詞の原形(もとの形)から文をスタートする
- 相手に「〜しなさい」「〜して」と直接的な行動を促す機能を持つ
- 「動詞の原形 + 名詞」の形が多く、情報の伝達が非常にスムーズになる
文法用語のやさしい解説
ここで重要になるのが主語(しゅご)、動詞(どうし)、原形(げんけい)という言葉です。
まず、英文の基本となるのが「主語」と「動詞」です。主語とは「誰が」「何が」にあたる、動作の主体のことです。通常、英語の文では I(私は)や You(あなたは)などの主語を最初(動詞の前)に置くのが鉄則です。
次に動詞です。英単語はその機能によっていくつかの種類に分類されました。この分類されたものを品詞(ひんし)と呼んだのは覚えているでしょうか?今回登場した動詞は全ての品詞の中で最も重要なものです。(理由は後々明らかになります)
動詞には大きく分けて、走る・食べるなどの「動作」を表すもの(動作動詞)と、ある・持っているなどの「状態」を表すもの(状態動詞)があります。命令文では、これら動作や状態を相手に促す役割をします。
また、原形とは、辞書に載っているそのままの形(見出し語)のことです。後ろに s がついたり(参考:三人称単数現在形)、他の活用形(各動詞は原形も含めると5つの活用形を持ちます)になったりしていない、純粋な状態を指します。
- 原形
- 現在形
- 過去形
- ing形
- 過去分詞形
命令文は、この動詞の原形を文の先頭に置くことで作られます 。通常、英語の文には「誰が」を表す主語が必要ですが、命令文では目の前の相手に対して言うことが明らかなので、主語を省略するのがルールです。
なぜ命令文を使うと楽になるのか
命令文を使いこなせると、会話の組み立てが劇的にシンプルになります。
例えば「あなたにこの本を読んでほしい」と複雑に考える代わりに、「読む(動詞)」+「本を(名詞)」という2つのパーツだけで意思表示ができるようになります。特に英語初心者にとっては、主語を選ぶステップを飛ばせるため、発話までの迷いが消えるのが実践的なメリットです。
具体的な例文や練習用パターンプラクティス
こんな風に使える
日常生活で、命令文が使われる具体的なイメージを見てみましょう。
- 目の前の人にアクションを促すとき
- Open the book. (その本を開いて)
- Watch this. (これを見て)
- 手順や場所を指示するとき
- Sit here. (ここに座って)
- Wait. (待って)
パターンプラクティス
何も考えなくても口から出るようになるまで、声に出して繰り返してみてください。
① 1読目用(文法知識を制限)
「その〜を……しなさい」という基本形を維持したまま、単語を入れ替えてください。
- 基本形:Open the book.(その本を開けなさい)
- リード:use(使いなさい) → レスポンス:Use the book.
- リード:pen(そのペンを……) → レスポンス:Use the pen.
- リード:bring(持ってきなさい) → レスポンス:Bring the pen.
- リード:a cup(カップを1つ……) → レスポンス:Bring a cup.
- リード:wash(洗いなさい) → レスポンス:Wash a cup.
- リード:the egg(その卵を……) → レスポンス:Wash the egg.
- リード:eat(食べなさい) → レスポンス:Eat the egg.
② 2読目以降用(文法項目の制約なし)
動詞を入れ替えるだけでなく、目的語を具体化したり、副詞や前置詞句を付け加えたりして、文を後ろへ伸ばしていきます。
- 基本形:Show me.(私に見せて)
- リード:your passport(あなたのパスポートを私に見せて) → レスポンス:Show me your passport.
- リード:take out(あなたのパスポートを(カバンから)取り出して) → レスポンス:Take out your passport.
- リード:on the desk(あなたのパスポートを机の上に置いて) → レスポンス:Put your passport on the desk.
- リード:immediately(今すぐあなたのパスポートを机の上に置いて) → レスポンス:Put your passport on the desk immediately.
- リード:keep(そのパスポートを保管しておいて) → レスポンス:Keep the passport.
- リード:in a safe place(そのパスポートを安全な場所に保管しておいて) → レスポンス:Keep the passport in a safe place.
4. まとめ
今回のポイントは以下の3つです。
- 主語を省いて、動詞の原形から文を始める
- 目の前の相手に、具体的な動作や行動を促すときに使う
- 動詞(結論)を先に伝えるので、迷いがなくなる
命令文は「命令」という名前がついていますが、友達同士での「〜してね」という軽い声かけでも頻繁に使われる、とても身近な表現です。まずは「Open the window.(窓開けて)」のように、身の回りの動作を動詞から言い始める練習をしてみてください。
この感覚を定着させるために、この記事をブックマークして、明日1回だけでもパターンプラクティスを声に出して復習してみることをおすすめします。





















