英文法1、英文解釈2、英語長文読解を同時に学習できる最強講座がスタートします。その名も『 ブログ式総合英語 〓TRINITY〓』です。中学生レベルの英文法の復習から始まり、【公立高校入試〜共通テスト】レベルの問題演習を通じて、英語を読む力を徹底的に鍛え上げます。
はじめに本シリーズの特徴を確認しておきましょう。
- 公立高校入試レベルのオリジナル英語長文問題を使用
- 英語リーディングに必要な英文法知識を体系化
- 英文の要素(SVOCM)決定メカニズムを詳細解説
- 全英文の構造解析(SVOCM分析)付き(くどいほど丁寧に全英文を解説)
- 英語音声を使って音読やリスニングもできる
- 設問形式別のアプローチ方法も学べる
- 各長文のテーマに関する背景知識が学べる読書案内付き
※英文の難易度(語彙レベルの制限)は徐々に上げていく予定です。最終的に、共通テストの英語リーディングの問題が楽に理解できる水準を目指します。
以下の学習の流れに沿って学習を進めて下さい。
- テーマ別読解演習問題を解く
- 体系英文法講座で英文法の知識を整理する
- 全英文を精読しながら重要な文法・語法や読解ルールを習得する
- 答え合わせをしつつ、設問タイプ別のアプローチ方法を学ぶ
- 英文の語順のまま理解できるようになるまで音読練習する
1記事ごとの内容がかなり濃いシリーズになるので、ブックマークが必須です。何度も戻ってきて、説明されている内容を確実に吸収していきましょう。(閲覧数を見て、需要がありそうなら更新頻度が爆上がりします)
Contents
- 1 問題
- 2 体系英文法講座
- 3 英文構造の解析
- 4 全文意訳(内容確認用)
- 5 全文直訳(音読練習用)
- 6 解答
- 7 読書案内:ニュートン超図解新書 最強に面白い睡眠
- 8 記号一覧
問題
次の文章を読んで,あとの各問に答えなさい。【各設問へ】
Sleep is very important for everyone. It helps our body and mind stay healthy. When we sleep, our body gets rest, and our mind can relax. This makes us (1) better and ready for a new day.
Good sleep is important for children, adults, and older people. Children need sleep to grow and learn. When they sleep well, they do better in school and feel happy. Adults need sleep to work well and stay healthy. (2) good sleep, they may feel tired and make mistakes at work. Older people need sleep to keep their mind and body strong.
There are (3) that help us sleep better. First, it is good to go to bed and wake up at the same time every day. This helps our body know when it is time to sleep. Second, our bedroom should be quiet and dark. Noise and light can make it hard to sleep. Third, it is good to have a comfortable bed and pillow. When our bed is nice, we can sleep better.
(4)It is also important to relax before bed. Reading a book, listening to calm music, or taking a warm bath can help us feel sleepy. It is not good to use phones, computers, or watch TV before bed. The light from screens can make it hard for us to fall asleep.
What we eat and drink also affects our sleep. It is not good to drink coffee or tea before bed because they can keep us awake. Eating too much or too little can also make it hard to sleep. It is best to eat a light meal a few hours before bed.
Good sleep helps our body stay healthy. When we sleep, our body repairs itself. This makes our immune system✳︎ strong, so we do not get sick easily. Sleep also helps our heart and brain work well. People who sleep well have a lower chance of getting heart disease and other health problems.
Sleep is also important for our mood. When we do not sleep well, we can feel sad or angry. Good sleep helps us feel happy and calm. It also helps us think clearly and make good decisions.
In conclusion, sleep is very important for everyone. It helps our body and mind stay healthy. By following good sleep habits, we can sleep better and feel better every day. So, (5)【sure/to/us/make/all/let】 get enough sleep and take care of our health.
注釈 immune system 免疫システム、免疫系
【問1】次の【 】の中から (1) に最も適するものを選びなさい。
【feel / to feel / feels / felt】
【問2】次の【 】の中から (2) に最も適するものを選びなさい。
【with / without / while / to】
【問3】次の【 】の中から (3) に最も適するものを選びなさい。
【much thing / many thing / much things / many things】
【問4】(4)It が表す内容を本文より4語で抜き出せ。
【問5】(5)【sure/to/us/make/all/let】 を適切な語順に並び替えなさい。
【問6】本文の内容と合っている英文を、次の1〜4から1つ選びなさい。
- Drinking a small amount of caffeine before bed can sometimes help people fall asleep faster.
- It is better to keep your bedroom slightly bright to help your body wake up naturally.
- Good sleep is important for everyone, helping the body and mind stay healthy. A regular sleep schedule and a dark, quiet room can improve sleep quality.
- Eating a small snack right before bed is often better than having a full meal for good sleep.
【解答へ】
体系英文法講座
はじめに
英語長文の学習は、問題を解いて答え合わせをして、「はい、終わり!」ではありません。
むしろそこからが本番で、英語力を高めるための素材として、本文をいかに使い倒すかが極めて重要です。
本シリーズでは、このことを踏まえて、問題の解答よりも先に本文の詳細な解説に進みます。この解説パートを飛ばすことなく、そのすべてを吸収するように心がけてください。
【英文構造の解析】パートでは、本文の1文1文に対して、徹底した構文解析を行います。これは、すでに英文法を一通り学習し、基本的な英文解釈の方法を学んだ人が、それを息をするが如く、実践の場で使えるようにするための訓練です。
したがって、前もって英文法や英文解釈の学習を終えていることが望ましいのですが、本シリーズでは適宜、基礎となる英文法や英文解釈のルールについても解説していきます。ただし、この解説は文法知識を実践で使えるように体系化することを目指すものなので、細かな個別の文法事項については、【参考書ルート】で紹介している教材や、(今後更新予定の)別記事で学習してください。
本シリーズでの学習をより効果的にするためには、以下の文法事項を前もって理解しておく必要があります。
- 英文の基本構成要素:主語(S)、動詞(V)、補語(C)、目的語(O)、修飾語(M)
- 名詞、形容詞、副詞の働き(英文中でどの要素になれるのか)
- 動詞の働き(活用、述語動詞と準動詞、活用と準動詞、動詞型と文型、時制、態、法など)
- 句と節と接続詞:単文・重文・複文
Lesson 1 ではこれらの文法項目を体系的に整理しながら、英文解釈の基本を学んでいきます。
一度にすべてを覚えようとするのではなく、さまざまな英文を分析的に読む中で繰り返し出会う共通の構造に意識を向けて下さい。その共通構造に自力で気付けるようになれば、体系的な英文法の知識も自然と獲得できます。
そうすれば、市販教材に頼るよりも早くかつ安価に実践的な英語リーディングの力を養うことができます。3
※本シリーズの解説で用いる記号については、【こちら】からご確認ください
■ 英文の基本構造とその構成要素:品詞とその働き
最も基本となる英文構造の話からスタートしましょう。
まずは英語を構成する単位について確認していきます。英語の文章は複数のパラグラフ(段落)から構成されています。そして各パラグラフは複数の英文によって構成されています。そして各英文は次のような基本構造を持っています。
図解(現在準備中です。少々お待ちください。)
【主語+述語動詞】という構造が、英文の核になることを覚えておいてください。
英文を構成する要素は、以下の5つです。
- 主語(S:Subject)
- 述語動詞(V : Verb)
- 目的語(O : Objective)
- 補語(C : Complement)
- 修飾語(M : Modifier)
各英単語および複数の英単語から作られるカタマリが、各英文の構成要素(S, V, O, C, M)となります。
各英単語および複数の英単語のカタマリには品詞と呼ばれる種類があり、品詞ごとに担当できる要素(品詞の働き)が決まっています。したがって、英文を解析的に読んでいく場合4には、各英単語および複数の英単語のカタマリがどの品詞に対応しているのかを覚えておくことが重要になります。
最重要となる品詞は次の4つです。
- 動詞
- 名詞
- 形容詞
- 副詞
他にも品詞はありますが、それらの多くはこの4つの品詞に準じた扱いが可能です。(例:冠詞や数詞を形容詞相当語句として扱うなど)
動詞が英文の構成要素になる場合、純粋な動詞として直接的に英文の構成要素となる場合と、動詞と他の品詞の働きを併せ持って構成要素になる場合(動詞でありながら名詞・形容詞・副詞として働く)の2通りがあります。前者が述語動詞と呼ばれる要素で、後者は準動詞と呼ばれるパターンです。
動詞には活用があり、さまざまな形に変化します。その中には述語動詞になれる形となれない形があります。ここでは活用の種類(活用形)と必ず述語動詞になる活用形を覚えましょう。
- 原形(辞書の見出し語になっている形)
- 現在形
- 過去形
- ing形
- 過去分詞形
※現在形と過去形は必ず述語動詞になります
動詞以外の3つの品詞についても、その働き5(どの構成要素となるのか)を知っておく必要があります。知らない用語が出てくるかもしれませんが、【動詞型と文型】についての解説で詳しく説明しますので、気にせずに先に進んでください。
- 名詞の働き 主語、目的語(動詞の目的語、前置詞の目的語)、補語(主格補語、目的格補語)
- 形容詞の働き 名詞の修飾、補語(主格補語、目的格補語)
- 副詞の働き 動詞、形容詞、自分以外の副詞、文全体の修飾
すでに述べたように、個々の英単語だけでなく複数の英単語のカタマリに対しても、【品詞とその働き】は重要です。複数の英単語のカタマリと品詞の関係については、【句と節 ②】と【句と節 ③】で説明します。
■ 英文の基本要素
英文の構成要素について詳しく整理しておきましょう
□ 主語(S)
■ 主語とは、動詞の動作主体を表す名詞のこと
- 述語動詞の主語:述語動詞とくっついて節の骨格【主語 + 述語動詞】(SV構造)を形成します。
- 準動詞の主語:意味上の主語と呼びます。【意味上の主語 + 準動詞】は節を形成しません。
□ 補語(C)
■ 補語とは、動詞と組み合わさることで、間接的に名詞を説明する名詞や形容詞の働きのこと
- 主格補語:V2 動詞とくっついて、主語となっている名詞とイコールの関係にあることを示す
- 目的格補語:V5 動詞とくっついて、目的語になっている名詞とイコールの関係にあることを示す
- 主格補語:V2 動詞とくっついて、主語となっている名詞を間接的に説明する
- 目的格補語:V5 動詞とくっついて、目的語になっている名詞を間接的に説明する
□ 目的語(O)
■ 目的語には前置詞の目的語と動詞の目的語が存在します。前置詞の目的語とは、前置詞の後ろにくっついて前置詞句を形成する名詞(後述)のことです。ここでは動詞の目的語について確認します。
動詞の目的語になるのは次のいづれかです。
- 前置詞を伴わず、かつ主語とイコールにならない名詞
- 前置詞を伴わず、かつ前に出ている動詞の目的語(間接目的語)とイコールにならない名詞
□ 修飾語(M)
■ 修飾語とは名詞を限定する形容詞または副詞になる単語・句・節のこと
- 名詞を修飾する形容詞:名詞を修飾します
- 副詞:動詞、形容詞、自分以外の副詞、文全体を修飾する
※修飾する(かかる)とは、他の語の力を借りることなく、他の単語・句・節を直接説明する働きのことです。補語との違いに注意してください。
■ 動詞型と基本5文型
動詞は、その後ろにくる語順を決定する力を働きを持ち、その語順のパターンは主に5つに分類されます。
動詞は、その後ろにくる語順によって5つの動詞型に分類されます。この語順は、動詞が述語動詞であるか準動詞であるかに関係なく固定されています。
■ 自動詞
- V:完全自動詞(V1)
- VC:不完全自動詞(V2)
■ 他動詞
- VO:完全他動詞(V3)
- VO1O2:授与動詞(V4)
- VOC:不完全他動詞(V5)
※自動詞とは後ろに目的語をとらない動詞です。一方、他動詞とは後ろに目的語をとる動詞のことです。
※完全動詞とは後ろに補語をとらない動詞のことであり、不完全動詞とは後ろに補語をとる動詞のことです。
※授与動詞(V4)の1つ目の目的語(O1)を間接目的語、2つ目の目的語(O2)を直接目的語と呼びます。直接目的語(O2)は、V3動詞の目的語に相当します。(Cf. 第3文型と第4文型の書き換え)
これらの動詞型に、主語をつけたものが基本文型です。
英文には基本となる5文型が存在します
- 第1文型:SV1
- 第2文型:SV2C
- 第3文型:SV3O
- 第4文型:SV4O1O2
- 第5文型:SV5OC
※同じ節内において、これらの文型を形成する要素以外は修飾語(M)であると考えます
■ 句と節 ①【単文、重文、複文】
【複数の英単語のカタマリと品詞の関係】を説明する前に、この『英単語のカタマリ』に関係する用語の定義を確認しておきましょう。英文も、それを構成するカタマリの種類によって分類されます。
■ 節と句の定義
- 節とは、【主語+述語動詞】という構造を含んだカタマリのこと
- 句とは、【主語+述語動詞】という構造を含まないカタマリのこと
※【主語+述語動詞】という構造を、【SV構造】と呼ぶことにします。
■ 単文、重文、複文
- 単文とは、1つの節からなる英文のこと
- 重文とは、等位接続詞などにより複数の節(単文)が対等な関係で並んだ英文のこと。各節を等位節と呼ぶ。
- 複文とは、複数の節が入れ子状になった英文のこと。(入れ子の)最も外側にある節のことを主節と呼ぶ。他の節は従属節と呼ばれ、主節の構成要素(主語、目的語、補語、修飾語)となる。
※従属節は従属接続詞や関係詞によって作られます。各従属節がどの構成要素になるのかは、その従属節の品詞によって決定します。また、同じ品詞であっても、その品詞の持つ一部の働きでしか機能しない場合があるので注意してください。
■ 句と節 ②【名詞句、形容詞句、副詞句】
□ 準動詞による句と動詞の活用 - 述語動詞と準動詞 -
ここで節と句と動詞の活用の関係について確認しておきましょう。まず動詞には述語動詞と準動詞という区別があります。述語動詞が動詞の働きだけを持ち、主語を伴って節を作るのに対して、準動詞は動詞の性質と他の品詞(名詞・形容詞・副詞)の働きを併せ持ち、句を形成します。
動詞には5つの活用形(原形、現在形、過去形、ing形、過去分詞形)があり、現在形と過去形は必ず述語動詞になります。6
英文を構成する各節には述語動詞は1つだけです。7動詞が1つの節に複数含まれる場合には、述語動詞以外の動詞は準動詞になっています。
準動詞がつくる句は、中心となる動詞に伴う要素(O, C, M、意味上の主語)を含めたカタマリで捉えるようにしましょう。動詞の活用形と準動詞が作る句との関係は次のようにまとめられます。
- 不定詞には、to不定詞(=to+動詞の原形)と原形不定詞(=動詞の原形)がある
- ing形は動名詞と現在分詞になり、現在分詞には形容詞的用法と副詞的用法(=分詞構文)がある
- 過去分詞形には、過去分詞の形容詞的用法と副詞的用法(=分詞構文)がある
□ 前置詞句
準動詞によってつくられる句以外にも、句としておさえておくべきカタマリがあります。それは前置詞句です。以下、前置詞句の定義と働きの確認です。
前置詞句とは【前置詞 + 名詞】のことである。前置詞句は修飾語(M)となり、以下の句を形成する。
- 形容詞句
- 副詞句
※修飾語とは形容詞と副詞の単語・句・節のことです。
■ 句と節 ③【名詞節、形容詞節、副詞節】
名詞、形容詞、副詞の働きをする節をそれぞれ、名詞節、形容詞節、副詞節と呼びます。これらの節は、主に従属接続詞や関係詞によってつくられます。
□ 名詞節
まずは名詞節となるものを解説します。
that節
■ that + S V... 「SがV...すること」
that は名詞節をつくる従属接続詞です。名詞節である that 節は、英文中の主語、動詞の目的語、補語になることができます。ただし、前置詞の目的語には原則なりません。例外的な前置詞の場合のみ 【前置詞 + that S + V...】 という形を取れますが、【前置詞 + that】をまとめて従属接続詞と解釈することが多いです。(例:in that S + V... SがV...するという点で/理由で)
if節とwhether節
■ if/whether + S V... 「SがV...するかどうか」
ifとwhetherは同じ意味の名詞節をつくる従属接続詞です。名詞節である whether節は、英文中の主語、動詞の目的語、補語になれますが、if節は主語になれません。
疑問詞による節(間接疑問文)
疑問詞を使うのが、疑問文をつくるときだけとは限りません。疑問詞を含む節が名詞節になる場合が存在します。これを間接疑問と呼びます。
間接疑問では、疑問詞の後ろは平叙文(肯定文や否定文)の語順になるのがポイントです。
■ [ 疑問代名詞(+ 名詞)s + V... ]名詞節
- 疑問代名詞(what や which)が従属節(名詞節)の主語になる場合、後ろに続くのは述語動詞です。
- 疑問形容詞(what や which)が、名詞とくっついて、従属節(名詞節)の主語になる場合も、後ろに続くのは述語動詞です。
※疑問形容詞のことを疑問代名詞の形容詞的用法と呼ぶこともあります。
■ [ <疑問詞> + S V... ]名詞節
- 疑問副詞から始まる名詞節は、疑問副詞のあとに【SV構造】が続きます。
先行詞を含む関係詞節(複合関係代名詞やwhatなどの関係代名詞)
- 関係代名詞の what がつくる節
- 複合関係代名詞がつくる節
- 先行詞を省略した関係副詞による節
などが名詞節をつくる関係詞節です。
□ 形容詞節
形容詞節は関係詞による節だと覚えておきましょう。
- 関係代名詞がつくる節
- 関係副詞がつくる節
□ 副詞節
副詞節は従属接続詞によるものが典型例です。文頭や文末に高頻度で登場します。
- 従属接続詞による節(例外:that, if, whether には名詞節をつくる場合がある)
- 複合関係代名詞による節(名詞節をつくる用法もある)
- 複合関係副詞による節
以上が英語リーディングに必要な最低限の文法知識です。ここからは、演習問題の英文を使って、実践的な文法知識の使い方を学んでいきます。
英文構造の解析
英文構造の解析【1】
★ 英文解析のルール ①:主語+述語動詞の見つけ方【SV...の発見】
英文を読み解くための第一歩はその英文の【SV構造】すなわち【節構造】を見抜くことです。その文の(主節の)主語(S)と述語動詞8(V)がどこにあるのかを見抜くことができれば、その英文構造の大枠が決定します。
とはいえ、いったいどうすれば主語や述語動詞を見つけることができるのでしょうか?まずは見つけるための方針を確認しておきましょう。
定義 (主節の)主語は前置詞、(副詞節をつくる)従属接続詞、(形容詞節をつくる)関係詞から独立している最も文頭に近い名詞(単語)または代名詞である。
その他名詞相当語句である名詞節・名詞句が主語になる場合も、これに準ずるが、名詞(単語)の場合とは異なる以下の例外に注意しよう。
■ 名詞節が(直接的に)主語になる場合:名詞節を主語にする場合には形式主語の it を文頭に置き、真主語としての名詞節は文末に置かれることが多いが、文頭に置いて直接的に主語になることもある。
- that節
- whether節
- 疑問詞による節(間接疑問文)
- 先行詞を含む関係詞節(先行詞を含む関係代名詞 whatなど)
これらの名詞節は従属接続詞や関係詞から作られているが、主語になる場合には前置詞の目的語にならない。 ※if節は主語にならないので除外する
■ 名詞句が主語になる場合:名詞句は
- 動名詞(〜ing形)
- to不定詞(名詞的用法)
- 疑問不定詞
によって作られるが、これらと前置詞との関係については以下の通りである。
- 動名詞は基本的に前置詞の目的語になる
- to不定詞が前置詞の目的語になるのは、前置詞 but, except などの数例に限られる
- 疑問不定詞については、前置詞 in, on, as to, of, aboutなどの目的語になる
名詞句も主語になるときは前置詞の目的語にはならない。また名詞句に関しても、名詞節の時と同様に、形式主語 it を用いる場合がある。
英文には、【SV構造(≒ 節9)】を1つしか持たないものと、複数持つものとがあります。前者を単文、後者は等位接続詞によって複数の節が並列している場合に重文、従属接続詞や関係詞10によって作られた名詞節・形容詞節・副詞節が文の要素(S、O、C、M)になっている場合、つまり複数の節が入れ子のようになっている場合に複文と呼びます。
複文の場合、文の要素となった節を従属節と呼び、入れ子構造の最も外側にある節を主節と呼んで区別します。主節が文の骨格であり、従属節はその肉付け的要素になるのです。
したがって、複文の主節構造を形成する主語(S)と述語動詞(V)が発見できれば、英文が持つ構造の中心が特定できるわけです。
単文の主語については、復文の場合と同様の方法で発見できます。重文は単文を複数並べただけなので、それぞれの単文の主語を考えることが重文の主語を探す方法です。
★ 英文解析のルール ②:文型が完成したら、残りの要素は修飾語
Sleeps isv2 <very> importantc <for everyone>.
直訳 睡眠はとても重要だ/すべての人にとって
解説 文頭の sleep は前置詞や従属接続詞が伴わない名詞です。よって sleep がこの単文の主語となります。is は be動詞の(三人称単数に対応した)現在形であるので、この単文の【SV構造】は Sleep is で決定します。
be動詞はv1とv2の2つの型を持ちますが、v1で使われることは比較的稀です。11多くの場合、v2として使われるため、be動詞のあとには主格補語になる名詞、または形容詞が続きます。
very の品詞は副詞なのでその後の形容詞 important が主格補語となります。very は important を修飾しています。ここまででSV2C文型(第2文型)が完成しました。文型が完成した後には修飾語しかこれません(同節内)。修飾語とは、形容詞と副詞のことです。
次に来る【for+everyone】は【前置詞+名詞(代名詞)】です。前置詞は名詞を伴って、形容詞句または副詞句となります。直前に被修飾語となる名詞がないので、今回は副詞句と考えることになります。副詞の働きは覚えているでしょうか?副詞は
- 動詞、形容詞、副詞を修飾する
- 文全体を修飾する(文修飾)
という働きを持っています。今回は直前の important を修飾していると考えるのが自然です。
Its helpsv5 (our) body and mindo c( stayv2' healthyc').
直訳 それは助ける/私たちの体と心が/健康でいるのを
解説 It が文頭の代名詞(主格)なので、この単文の主語になります。次に来る helps は(三人称単数の名詞に対応した)動詞の現在形なので、述語動詞になります。つまり、【it helps】がこの単文の節構造の中心です。
その後の語順は、述語動詞の型によって決まります。
our は、所有格の代名詞なので形容詞相当語句となり、等位接続詞 and で【並列構造】になっている名詞の body と mind を修飾します。bodyとmindの両方に対する共通語となっている(詳しくは後述)。
すでに単文の述語動詞は決定しており、2つの動詞を並列構造にする等位接続詞も見当たらないので、動詞 stay は準動詞になる。つまり、この形は述語動詞となる現在形ではなく、動詞の原形であると判断できる。【help + O + 原形不定詞】という構造は、【V5OC】という構造である。原形不定詞による形容詞句が、動詞 help を伴って、目的語を説明している補語になっているのである。
原形不定詞による形容詞句の中では、形容詞 healthy が動詞 stay を伴って、原形不定詞の意味上の主語である body and mind を説明している補語となっている。
【SV5OC】文型(第5文型)において、OとCの間に主語と述語の関係があると認めるというのは、今回のケースで言えば、Cになった準動詞の意味上の主語として、Oを認識すると言うことである。
■ 等位接続詞と並列構造
等位接続詞は文法的に同質なものをつなげて【並列構造】をつくります。つまり、
- 単語と単語(語と語)
- 句と句
- 節と節
のような構造をつくります。並列構造をつくる各要素(語・句・節)の品詞も同じ必要があるので注意してください。【名詞(単語)と名詞(単語)】のような【並列構造】をつくるわけです。
等位接続詞の代表例は and(そして), but(しかし), or(または) で、これらは ①語と語、②句と句、③節と節 というすべての【並列構造】をつくることができます。
一方で、等位接続詞の for は ③節と節 の【並列構造】のみつくることができ、【A, for B】(AとBは節) で 「Aである、と言うのもBだからだ。」という意味になります。
並列構造をつくる要素(語・句・節)の数は2つとは限りません。3つ以上の要素が等位接続詞の働きによって【並列構造】をつくることもあります。
- A, B, and C 「A、B、そしてC」
- A, B, or C 「A、B、またはC」
のような【並列構造】をつくることが可能というわけです。等位接続詞が、最後の要素の前だけに置かれていることに注意してください。
★ 英文解析のルール ③:等位接続詞のつくる並列構造と共通要素
等位接続詞が登場した時に、どのような【並列構造】が形成されているかを見抜くためのテクニックを紹介します。
等位接続詞の後に来る要素と文法的に同質なものを、等位接続詞の前に探しにいく。
※できれば返り読みせずに【並列構造】の構成要素を特定したいのですが、文語的な文章で、非常に複雑な構造をしている場合には、返り読みをした方が確実に英文の構造をつかめる場合があるということです。
等位接続詞によってつくられる【並列構造】に関連して、押さえておくべき英文構造があるので、それを紹介しておきましょう。
それは【並列構造】に対する共通要素です。【並列構造】の前後には、【並列構造】のすべての構成要素に共通した関係を持つ要素がくる場合あります。それはあたかも数学の共通因数のように振る舞う要素になります。つまり、一般に
AB and CD = A(B and C)D
= A(B + C)D
= ABD + ACD
= ABD and ACD
のような構造理解が可能であるということです12。これは【B and C】という【並列構造】に対して、AとDという共通要素が存在している状態です。ただし、常にAとDの両方が存在するわけではなく、片方だけが存在している場合もあります。
<When we sleep>, (our) bodys getsv3 resto, and (our) minds can relaxv1.
直訳 私たちが眠る時/私たちの体は休息を得る/そして私たちの心はリラックスできる
解説 文頭に従属接続詞の when があります。この接続詞は、時を表す副詞節をつくります。【when S V...】という節構造で、「SがV...する時」という意味になります。文頭にこのような副詞節が置かれる場合には節の終わりにカンマ(, )が来ることが多いです。
カンマ(, )で when節が終わります。ourは代名詞の所有格なので形容詞相当語句となり、次に来る名詞の body を修飾しています。bodyは前置詞や従属接続詞などから独立した最も文頭に近い名詞なので、主節の主語になります。
gets は動詞の(三人称単数に対応した)現在形です。現在形は必ず述語動詞になります。次に名詞 rest が続きます。この名詞には前置詞が付いていません。また主語とイコールの関係になっていません。したがって、動詞の目的語であると判断できます。これで SV3O 文型(第3文型)が完成しました。
単文であれば文型が完成した時点で、残りの要素は修飾語にしかならないことがわかりますが、今回は等位接続詞によって等位節が2つ並ぶ形になっています。つまりこの英文は重文になっていることがわかります。
2つ目の等位節も、1つ目の等位節と同様に考えていきます。形容詞相当語句である our が名詞 mind を修飾し、mind が主語になります。これに続くのが助動詞 can です。より厳密に言うと法助動詞 can です。
法助動詞は動詞に意味(発信者の気持ち)をくわえるものですが、法助動詞と一緒に使われる動詞(の原形)は必ず述語動詞になります。したがって、動詞 relax はが述語動詞となります。後ろに何も要素がないことから明らかなようにこの relax はV1です。これでSV1文型(第1文型)が完成しました。
法助動詞に加えて、「受動態、進行形をつくる」助動詞の be 、「完了形をつくる」助動詞 have、「一般動詞で疑問文をつくる」助動詞 do13 を含めた助動詞一般で、助動詞の活用が現在形または過去形ならば、その助動詞を伴う動詞は必ず述語動詞になります。法助動詞の場合は、活用が現在形と過去形しかないため、法助動詞と一緒に使われる動詞(の原形)は必ず述語動詞になるわけです。
まとめると、文頭に副詞節が置かれ、その後に【SV3O and SV1】という重文が続き、文頭の副詞節が重文内の各述語動詞を修飾している英文であると解釈できます。
Thiss makesv5 uso c( feelv2' better and readyc' <for a (new) day前o>).
直訳 これによって/私たちは/気分が良くなり/そして新たな1日への準備が整う
解説 文頭の代名詞 This が主語です。文頭にあるイコール前置詞も従属接続詞も伴っていないからです。次に来る動詞 makes は現在形なので述語です。現在形や過去形の動詞は常に述語動詞だからです。これでこの英文(単文)の【SV構造】が【This makes】であると決定しました。
次に来る代名詞 us は目的格なので動詞の目的語になります。make という動詞はV3またはV5という動詞型で使われると考えて14、次に補語が来るかどうかに注意を向けながら読み進めます。すると、また動詞が出てきました。これは述語動詞ではなく準動詞になります。
なぜなら、すでにこの単文の【SV構造】は確定していて、残りの動詞は述語動詞にならないからです。動詞は述語動詞と準動詞のどちらかになるので、ここでは準動詞であることがわかります。feel が準動詞であるので、これは原型であることがわかります。現在形である可能性が否定された結果です。つまり、feel は原形不定詞です。
【make + O + 原形不定詞】は【V5OC】の形です。つまり、make はV5として使われていることがわかります。原形不定詞による形容詞句が目的格補語になっていると判断できます。準動詞の意味上の主語は us です。us は makes の目的語であり、かつ準動詞 feel の意味上の主語にもなっています。形容詞の比較級 better は feel を伴って、意味上の主語の us を説明しています。したがって、主格補語の働きをしていることがわかります。(準動詞のつくる形容詞句内の主格補語です)
次に等位接続詞の and が来ているので、並列構造となる要素を確定させます。and の後ろは形容詞 ready なので同じ形容詞の単語を、and の前に探しに行きます。するとすぐに better が並列要素であることに気が付きます。【better and ready】がこの並列構造の中心になります。
【並列構造】が確定したら、次に考えるのは【並列構造】に対する共通要素についてです。共通要素とは数学でいうところの共通因数のようなもので、今回は、
This makes us feel (better + ready...)
= This makes us feel better + This makes us feel ready...
= This makes us feel better and This makes us feel ready...
のように、重文の一形態としても解釈可能な英文となっています。
最後の前置詞句は文脈的に ready にかかっている副詞句と考えた方が自然でしょう。
英文構造の解析【2】
(Good) sleeps isv2 importantc <for children, adults, and older people前o>.
直訳 良い睡眠は重要である/子供、大人、そして高齢者にとって
解説 文頭は形容詞 Good から始まっています。次にその形容詞が修飾する名詞の sleep がこの単文の主語となります。sleep には前置詞や従属接続詞などがついていません。
is は be動詞の(3人称単数の主語に対応した)現在形です。現在形は必ず述語動詞になるので、【sleep is】がこの単文の【SV構造】となります。is の後ろにくる形容詞 important は be動詞と一緒に使われることで、主語の sleep を説明しているので主格補語です。よって is はV2です。
最後は前置詞 for と、等位接続詞 and によって並列構造をを持つ3つの名詞が前置詞句を形成しています。前置詞句は形容詞句または副詞句となりますが、ここでは直前に名詞がないことから副詞であることがわかります。この副詞は形容詞 important を修飾しています。
Childrens needv3 sleepo <to growv1 and learnv1>.
直訳 子供たちは必要とする/睡眠を/成長し学ぶために
解説 文頭が名詞の複数形 Children なので、 すぐに主語であると判断できます。(文頭の名詞は、必ず前置詞や従属接続詞が付いていない名詞です)
動詞 need は現在形なので必ず述語動詞になります。続く名詞 sleep には前置詞が付いていません。加えて、主語とイコールの関係にないので、動詞の目的語であると判断できます。これで SV3O文型(第3文型)が完成しました。
文末には to不定詞が置かれています。これを名詞句や形容詞句として考えて、第5文型を形成する可能性を考えるかもしれませんが、結論を述べると、これは目的を表す副詞句です。
名詞が目的格補語になるのは、動詞の目的語とイコールの関係にある場合です。よってその可能性(to不定詞の名詞的用法)はありません。
また、形容詞が目的格補語になるのは、動詞を伴って動詞の目的語である名詞を説明する場合です。しかし、to不定詞の表す意味が名詞の説明として不適です。したがって、この可能性(to不定詞の形容詞的用法)も否定されます。
したがって、文末の to不定詞は副詞的用法となり動詞 need を修飾していると判断できます。意味としては目的15を表していると取るのが自然でしょう。
<When theys' sleepv1 <well>>, theys dov1 <better> <in school前o> and feelv2 happyc.
直訳 彼らがよく眠る場合に/彼らは学校での成績が向上し/幸福だと感じる
解説 文頭は従属接続詞の when から始まっています。これは副詞節をつくる接続詞です。カンマ(, )が置かれて、この副詞節と主節との境目を教えてくれています。
副詞節の中では、最初にくる名詞(代名詞)they が主語となり、続く sleep は動詞の現在形で述語動詞となります。これで従属節内の【SV構造】が決定しました。また、動詞 sleep はV1なので、SV1文型(第1文型)の完成しています。文型が完成したので、同節内の残りの要素は修飾語のみです。節末に副詞 well が置かれて動詞 sleep を修飾する形になっています。
続いて、代名詞の主格が来ているのでこれが主節の主語になります。前置詞も従属接続詞もくっついていませんね。
動詞 do の現在形16が述語動詞になります。現在形は常に述語動詞でしたね。これでSV1文型(第1文型)が完成したので残りは修飾語になります。better は形容詞の good と副詞の well の両方の同形比較級になります。ここでは直前に名詞ではなく動詞が来ていることから、副詞 well の比較級であると判断します。【前置詞+名詞】の【in school】も同様に、副詞句だと判断できます。
どちらの副詞表現も動詞 do を修飾する形です。
次に等位接続詞の and が来ているので【並列構造】の要素を把握します。後ろに動詞 feel が来ているので、and の前に動詞を探しに行きます。そこで、doとfeelが【並列構造】だと判断します。feel も現在形の述語動詞です。最後の形容詞 happy は動詞 feel と一緒になって主語 they を説明しているので主格補語 C です。
つまり、主語 they は、【並列構造】の構成要素である do... と feel... に対する共通語であり、共通の主語になっていることがわかります。
Adultss needv3 sleepo <to workv1' <well> and stayv2' healthyc'>.
直訳 大人は睡眠を必要とする/適切に働き、健康を維持するために
解説 文頭の名詞 Adults が主語になります。need は動詞の現在形17なので必ず述語動詞になります。名詞 sleep には前置詞がついていない、かつ主語とイコールの関係にないので、need の目的語になります。これで SV3O文型(第3文型)が完成しました。
文型が完成してしまえば残りは修飾語で、形容詞か副詞です。ここでは残りのto不定詞を副詞的用法として取るのが自然です。述語動詞 need を修飾する副詞だと判断します。
to不定詞がつくる副詞句の中には、等位接続詞 and による【並列構造】が含まれています。後ろから前へ視線を動かして、並列要素を確定させます。後ろの stay は動詞です。前に動詞 work があります。この2つの動詞が【並列構造】の中心です。work は to不定詞なので stay に対しても to が共通語となり、こちらも to不定詞になっているわけです。
work はV1で well はそれを修飾する副詞です。healthy は形容詞で、stay と一緒になって意味上の主語の Adults を説明しています。したがって、healthy は主格補語になっています。
<Without (good) sleep前o>, theys 助may feelv2 tiredc and makev3 mistakeso <at work前o>.
直訳 良い睡眠が無くては/彼らは疲れを感じるだろう/そして仕事でミスをするだろう
解説 文頭は前置詞 without です。文頭に前置詞が来たら副詞句を形成していると判断してください。【前置詞+名詞】(前置詞句)は、修飾語として形容詞句または副詞句になりますが、文頭に来た場合にはその前に被修飾語となる名詞が存在しない状態なので、後に続く動詞を修飾する副詞句となります。
ここでは【Without + sleep】が副詞になっています。間にある形容詞 good は名詞 sleep を修飾しています。カンマ(, )が目印となり、副詞句が終了します。
カンマの後の代名詞 they には前置詞も従属接続詞もついていないので、これがこの英文の主語になります。法助動詞 may がついているので、動詞 feel は述語動詞です。形容詞 tired は動詞 feel を伴って主語を説明しているので主格補語です。これで【SV2C】文型(第2文型)が完成しました。
文型が完成したら残りは修飾語と言ってきましたが、今回は等位接続詞 and が続いているので他の要素を考えないといけません。and によってつくられる【並列構造】は、後ろから前を見て分析でしたね。
後ろには動詞 make があり、これと文法的に同質な要素は同じく動詞の feel しかありません。よって、【feel... and make...】という【並列構造】が見えてきます。
等位接続詞による【並列構造】を発見したら、次にその【並列構造】に対する共通要素が前後にないかを考えます。すると助動詞 may が共通語に相当することがわかります。共通因数でくくられているかのような構造をイメージして、
S may(feel... + make...) = S may feel + S may make = S may feel... and S may make...
のように解釈できると良いでしょう。つまり、重文の一形態として捉えることができる英文だったわけです。
動詞 make の後の前置詞のついていない名詞 mistakes は make の目的語です。最後の前置詞句【at work】は文脈的に make にかかっていると考えるのが自然なので、並列構造に対する共通要素とは解釈しません。
(Older) peoples needv3 sleepo <to keepv5' (their) mind and bodyo' strongc'>.
直訳 高齢者は睡眠を必要とする/彼らの心と体を強く保つために
解説 Older は形容詞 old の比較級です。これは次の名詞 people を修飾しています。people には前置詞や従属接続詞も付いていないのでこの単文の主語になります。
need は主語の後に来ているので名詞ではなく動詞の現在形になります。現在形は必ず述語動詞です。これで【people need】がこの単文のSVであることが分かりました。
needに名詞の sleep が続いています。この名詞には前置詞の目的語ではなく、主語とイコールの関係にもなりません。よってこれは動詞の目的語であることが分かります。need はV3と言うわけです。
ここまでで、この単文の文型は完成しました。SV3Oという第3文型ですね。文型が完成すれば残りは修飾語にしかなれません。つまり、残りは形容詞か副詞というわけです。
to不定詞が修飾語として文末に置かれています。副詞として述語動詞 need にかかっていると考えて読んでみましょう。
to不定詞がつくる副詞句の中を見ると、まず形容詞扱いの代名詞所有格 their が後ろの名詞を修飾しているのがわかります。ただし、名詞 mind は同じく名詞の body と、等位接続詞 and によって、【並列構造】を形成しているので、their は2つの名詞に対する共通語となっていると考えます。つまり、
their(mind + body)
= their mind + their body
= their mind and their body
というイメージです。
最後の形容詞 strong は、動詞 keep と一緒に使われることで目的語の mind and body を説明しているので目的格補語と考えます。つまり【keep + O + C】という【V5OC】パターンが見えてきます。これは「OをC(の状態に)保つ」という意味です。
英文構造の解析【3】
★ 英文解析のルール ④:倒置と【構文】There is/are + S
【SV構造】には例外があります。今回はその例外の1つで、倒置とよばれる文構造になっています。
倒置には、特定の副詞表現(特に否定の副詞表現)が文頭に来ると起きるパターンが存在します。副詞 there が文頭に置かれて、述語動詞が be動詞かつそれがV1ある時に、今回のような倒置パターンが発生します。倒置が起きると【SV構造】が【VS構造】に変化します。動詞が副詞表現に引きづられて前に出てきてしまったイメージです。
このようにして、【There is/are + S】 という構文が誕生しました。この構文では be動詞が必ずV1となることに注意してください。V1での be動詞の意味は「いる、ある、存在する」でした。また、この構文において、be動詞の形はその後ろに来る主語名詞の単複に合わせる必要があるということも忘れないようにしましょう。
文頭に出て来た There について、少々奇妙なのですが、現代英語においてこの副詞の意味は形骸化しています。つまり、この There は日本語に訳しません(訳せません)。「Sが存在する」とだけ訳すことになります。仮に、「そこで」を意味する there が必要であれば、文頭の There とは別に、文末に there を加えることになります。
There arev1 (many) thingss (thats' helpv5' uso' c'( sleepv1'' <better>)).
直訳 多くのことがある/それは助ける/私たちがより良く眠るのを
解説 文頭の There は副詞です。そして主語は… 何か様子がおかしいですね。名詞の登場よりも先に動詞が登場してしまいました。異常事態発生です。
ここで先ほど見た【There is/are + S】構文を思い出してください。これは倒置構文の一種でしたね。つまり、be動詞の後に続く名詞が主語になる特殊パターンです。つまり、things が主節の主語になっています。many は形容詞で things を修飾しています。
この構文においては、文頭の There は日本語に訳さず、「Sが存在する」とだけ訳すことに注意してください。また、be動詞はV1として働きます。
したがって、【V1S】という第1文型(倒置)が完成したことになります。文型が完成してしまえば、残りの要素は修飾語(形容詞または副詞)です。18結論から述べると、今回は関係代名詞節による形容詞節が things を後置修飾する形になっています。
従属節をつくるthatの可能性は、
- 名詞節をつくる従属接続詞(It is 〜 that S + V...など)
- 形容詞節を作る関係代名詞
- 形容詞節を作る関係副詞(省略されることが多い)
- 副詞節をつくる従属接続詞(be happy that S + V...など)
などです。今回は、修飾語の可能性しか考えなくて良いので、形容詞節または副詞節である可能性だけを考えます。上記2〜4の内、that の後が不完全な文(文型が完成しない文)になるのは、2のみです。
that help us sleep better
という節は、最初の that が主語になっています。この時点で、その後が不完全な文であることが確定するので、that が主格の関係代名詞であると判断できます。すると、この関係代名詞 that は things を受けたもの(things が先行詞)で、help は動詞の現在形なので述語動詞となることがわかります。
us は目的格の代名詞で help の目的語となり、すでに述語動詞が決定していることから、sleep は準動詞(原形不定詞)となります。【help + O + 原形不定詞】は【V5OC】のパターンです。また、better は副詞として sleep を修飾しています。
この関係代名詞によって作られた形容詞節は things を修飾する働きを持っています。
★ 英文解析のルール ⑤:形式主語と真主語【構文】It is 〜 to do...
<First>, it形s isv2 goodc 真s[to gov1' <to bed> and wakev1' <up> <at the (same) time前o> <every day>].
直訳 最初に/それは良いことである/就寝することと起床すること/同じ時間に/毎日
解説 文頭は副詞 First から始まります。文修飾として解釈すると良いでしょう。次にくる前置詞や従属接続詞が付いていない代名詞 it が主語になります。続く be動詞は現在形なので述語動詞になり、これがV2であると予測しながら次にくる語を見ると、形容詞 good が be動詞と一緒になって主語を説明しているのがわかるので主格補語であると判断します。これで SV2C文型(第2文型)が完成しました。
文型が完成してしまえば残りは修飾語になるので、文末の to不定詞は形容詞的用法か副詞的用法であると考えるわけですが、どうもおかしいことに気が付きます。直前に被修飾語になるべき名詞がないので形容詞的用法とは解釈できないし、副詞的用法で意味を取ろうとすると文脈に合わないことがわかります。
実は主語になっている代名詞 it には前に出てきた3人称単数の名詞の代わりに用いる以外にも、後ろに置かれる名詞句(to不定詞や動名詞など)や名詞節(that節など)の代わりに使われるという特別な用法が存在しています。
この用法の it を形式主語の it と呼び、後ろに置かれた形式主語 it の中身を表す名詞句や名詞節を真主語と呼びます。(きれいな日本語訳をつくる際には、真主語の意味を it に代入して訳すことになります。)
今回の it も形式主語となっており、文末の to不定詞は名詞的用法で真主語となる名詞句をつくっていると判断できます。名詞句の中では2つの動詞が等位接続詞の and によって並列構造をつくっています。それぞれの動詞が to bed と up という副詞表現を伴っています。
at the same time は副詞になる前置詞句で、every day も副詞表現になります。どちらの副詞表現も並列構造になっている動詞に対する共通する修飾語になっています。
形式主語と真主語を意識した日本語訳は、「まず最初に、毎日同じ時間に起床し就寝することは良いことである。」となります。
Thiss helpsv5 (our) bodyo c( knowv3' [<when> its' isv2' timec' (to sleep)]).
直訳 これが助けになる/私たちの体が知ることを/眠る時間がいつなのかを
前置詞も従属接続詞も付いていない文頭の代名詞 This が主語になります。動詞 helps は現在形なので述語動詞になります。これで【This helps】がこの複文における主節の【SV構造】であることがわかりました。
our は所有格の代名詞なので、形容詞扱いです。名詞 body を修飾しています。body は前置詞が付いていない、かつ主語とイコールの関係にないので、helps の目的語になります。動詞 know は準動詞なので、原形不定詞であると判断できます。
なぜ準動詞なのかと言うと、すでに述語動詞は決定していて know が従属節内の動詞ではないからです。know は現在形、原形不定詞、または toが付いて to不定詞になる可能性がありますが、今回は述語動詞にならないので現在形の可能性は否定され、toもないので、原形不定詞であると判断しました。
【help + O + 原形不定詞】は【V5OC】の形です。
原形不定詞による形容詞句の中身を確認しておきましょう。一般に、動詞の後ろに疑問詞から始まる節が続く場合、その動詞をV3として、疑問詞節をその目的語となる名詞節であると考えることが多いです。間接疑問文と呼ばれる名詞節ですね。
その読み方でおかしければ、know をV1、疑問詞節を副詞節として読み方を修正します。今回は、疑問詞節を know の目的語として捉えた方が良さそうです。
when 節の中身では、when そのものは副詞扱い、it が主語で時間を表します。is は現在形なので述語動詞、名詞 time は be 動詞を伴って、主語とイコールの関係になるものを表しているため主格補語になります。これで【SV2C】文型(第2文型)が完成しましたね。
よって、残りは修飾語(形容詞または副詞)です。to sleep という to不定詞が直前の名詞を修飾していると考えるのが自然です。
time (to sleep)
という表現は、
time (when we should sleep)
という関係副詞節を簡略化した表現として解釈することができます。
■ to不定詞の形容詞的用法
to不定詞(形容詞的用法)が名詞を修飾する場合、被修飾語となる名詞とto不定詞の間には、次の3つの可能性があります。
- 名詞(被修飾語)がto不定詞の意味上の主語になる
- 名詞(被修飾語)がto不定詞の目的語になる
- to不定詞によって作られる形容詞句が関係副詞節に相当する
すべてのパターンを把握しておいて下さい。
<Second>, (our) bedrooms 助should bev2 quiet and darkc.
直訳 次に/私たちの寝室は/静かで暗くあるべきである
解説 文頭は副詞で始まっています。our は代名詞の所有格で形容詞相当語句です。our が修飾する名詞 bedroom がこの単文の主語です。前置詞も従属接続詞も付いていませんね。
法助動詞 should が付いているので、この be動詞は述語動詞です。続いて2つの形容詞 (quiet と dark)による【並列構造】が be動詞を伴って主語を説明しています。つまりこれらの形容詞は主格補語になっています。これで【SV2C】文型(第2文型)が完成しました。
★ 英文解析のルール ⑥: 形式目的語と真目的語
Noise and lights can makev5 it形o hardc 真o[to sleep].
直訳 騒音や明かりによって/それは難しくなり得る/眠ることが
解説 【並列構造】になっている名詞のカタマリが主語になっています。次に、法助動詞がついた動詞が述語となっています。it は前置詞のついていない代名詞(名詞扱い)で、主語とイコールの関係にないので、目的語であると判断します。
このように考えられるのは、文末にあるto不定詞句が、この it の中身だと判断できるからです。つまり、この it は形式目的語であり、文末のto不定詞(名詞的用法)が真目的語となっている形です。このように考えないと、it が示している内容がわからなくなってしまいます。
続く形容詞 hard は動詞 make を伴って、目的語 it を説明している目的格補語です。
<Third>, it形s isv2 goodc 真s[to havev3' a (comfortable) bed and pillowo'].
直訳 三番目に/それは良いことである/快適なベッドと枕を持つことが
解説 文頭は副詞から始まっています。文頭に副詞句や副詞節が置かれる時と同様に、カンマ(, )で副詞表現の終わりを知らせてくれていますね。
代名詞 it には、前置詞も従属接続詞も付いていないので 、これが主語になります。代名詞が来たら、必ずその中身を考えましょう。前に出てきた名詞の代わりなのか、後ろに置かれた名詞句や名詞節の代わり(形式主語)なのかを考えてください。
今回は形式主語の it と考えるのが良さそうです。つまり、文末の to不定詞は名詞的用法でこの英文の真主語になります。
is は現在形なので述語動詞です。形容詞 good は be動詞を伴って、主語を説明しているので主格補語です。これで【SV2C】文型(第2文型)が完成しました。
あとは真主語になっている to不定詞による名詞句の中身を分析して終わりです。
動詞 have の後ろは、【冠詞+形容詞+(並列構造の)名詞】という語順になっています。これは名詞を中心とした語順の典型例です。【bed and pillow】という名詞のカタマリは、前置詞を伴わず、(to不定詞の意味上の)主語19とイコールの関係にありません。したがって、【bed and pillow】が have の目的語となり、have はV3であるとわかります。
<When従接 (our) beds' isv' nicec'>, wes 助can sleepv1 <better>.
直訳 私たちのベッドが快適である時/私たちはより良く眠れる
解説 従属接続詞の When からカンマ(, )までは副詞節になります。副詞節の中では、形容詞扱いの our が名詞の bed を修飾していて、bed は、従属節内では前置詞や従属接続詞がついていないので、従属節(副詞節)の主語となっています。is は現在形なので述語動詞になります。よって、【bed is】が従属節(副詞節)内の【SV構造】になります。
is は後ろに形容詞 nice が続いているのでV2です。形容詞 nice は be動詞とセットで使われることで、主語の bed を説明している主格補語です。
続く代名詞の We は、前置詞や従属接続詞から独立した最も文頭に近い名詞相当語句です。したがって、これが主節の主語になります。主語の後ろでは、助動詞の can に動詞 sleep の原形がくっついています。法助動詞と一緒に使われる動詞(の原形)は必ず述語動詞になります。sleep はV1なので、SV1文型(第1文型)が完成しました。文型が完成すると残りは修飾語になるのみです。直前に名詞がないので、better は副詞であると判断します。主節の動詞を修飾している形です。
英文構造の解析【4】
It形s isv2 <also> importantc 真s[to relaxv1' <before bed前o>].
直訳 それは同様に重要である/就寝前にリラックスすることが
解説 文頭に来る(名詞相当語句の)代名詞は、前置詞も従属接続詞もついていないため、主節の主語になります。主語が it の場合には、形式主語の可能性を考えておきましょう。今回は、形式主語と考えないと、他に何を指している代名詞なのかがわかりません。is は現在形なので述語動詞です。これで【It is】がこの単文の【SV構造】であることが決定しました。
also は副詞です。形容詞 important は、be動詞と一緒になって、主語を説明する補語になっています。文末の to不定詞を名詞的用法でとらないと、it が示しているものが決定できません。つまり形式主語 it の真主語として文末の to不定詞は機能しているのです。
最後に、to不定詞の中を確認しておきます。relax はV1です。よって最後の【前置詞 before + 名詞 bed】は副詞句としてこのV1を修飾しています。なぜなら、この前置詞句を形容詞句として取るには、直前に名詞が不足しているためです。
s[Readingv3' a booko', listeningv1' <to (calm) music>, or takingv3' a (warm) batho'] 助can helpv5 uso c(feelv2' sleepyc').
直訳 本を読むこと/落ち着いた音楽に耳を傾けること/または温かい風呂に入ることで/私たちが眠気を感じる助けとなれる
解説 動詞のing形は助動詞がついていない時、必ず準動詞になります。つまり動名詞、現在分詞(形容詞的用法)、分詞構文(現在分詞の副詞的用法)などの可能性を考えることになります。
等位接続詞 or によって、 Reading, listening, taking が【並列構造】を作っていることがわかります。続く can help は法助動詞が伴っている動詞なので、必ず述語動詞になり、並列構造の各要素に対して共通語となっています。
ここで、【並列構造】になっている ing形を動名詞として取らないと、述語動詞に対する主語がなくなってしまいます。したがって、Reading, listening, taking はすべて動名詞と考えて、can help に対する主語であると判断します。動名詞による名詞句が等位接続詞によって主語になるカタマリをつくっているわけです。
book は前置詞が付いていない名詞で、reading の意味上の主語(一般の人)とイコールの関係にないので目的語になります。同様に bath は take(ing) の目的語です。listen(ing) は V1で、【前置詞+名詞】to ... music (副詞句)によって修飾されています。
代名詞 us は目的格なので目的語、この単文の述語動詞が help なので、動詞 feel は必ず準動詞になります。したがって、feel は原形不定詞です。【help + O + 原形不定詞】で【VOC】という構造になります。代名詞 us は原形不定詞の意味上の主語でもあり、形容詞 sleepy は動詞 help を伴って、(意味上の)主語を説明する主格補語となっています。
It形s isv2 <not> goodc 真s[to usev3' phones, computerso', or watchv3' TVo' <before bed前o>].
直訳 それは良いことではない/電話やコンピューターを使うことや/テレビを見ること/就寝前に
文頭の代名詞 it が主語です。この it が表すのは、文末の to不定詞による名詞句(真主語)ですね。つまり、形式主語の it が文頭に来る形です。
is は現在形なので必ず述語動詞です。not は否定文をつくるための副詞です。形容詞 good は be動詞を伴って主語を説明しているので、主格補語になります。これで【SV2C】文型(第2文型)が完成しましたね。
あとは、真主語になっている to不定詞による名詞句の中身を分析するだけです。
動詞 use の後に、等位接続詞 and の代わりにカンマ(, )を使って【並列構造】を形成する名詞のカタマリ【phones, computers】が置かれています。これは、前置詞が伴わず、to use の意味上の主語ともイコールにならないので、use の目的語であると考えます。
等位接続詞 or の後ろにある単語 watch の品詞は動詞で、前にある動詞 use と【並列構造】を作っていると考えます。
or によって作られた【並列構造】の各要素(動詞の use と watch)に対して、to不定詞をつくる to を共通語として見てください。
to use... , or watch...
= to use... or to watch
と読むわけです。
名詞 TV は、前置詞を伴わず、to watch の意味上の主語ともイコールではありません。したがって、watch の目的語になります。最後の副詞句 before dark は、 watch にのみかかっていると考えるのが文脈上自然でしょう。
★ 英文解析のルール ⑦:S (挿入) V... / S <挿入> V...
The lights (from screens) 助can makev5 it形o hardc [for us意s' to fallv2' asleepc'].
直訳 スクリーンからの明かりによって/それは難しくなり得る/私たちが眠りに落ちることが
解説 名詞 light には定冠詞 the が付いているだけなので、これが主語になります。法助動詞 can にくっついている動詞 make が述語動詞です。これで【The light + can make…】がこの単文の【SV構造】であることが分かりました。
1つ注意してほしいのが、【SV構造】の間に挿入されている要素についてです。【S + 挿入 + V…】の様になってるのを確認して下さい。
この「挿入」パートに入る要素には、次の4つの可能性があります。
- 形容詞句
- 形容詞節
- 同格名詞
- 副詞句
今回は、【前置詞+名詞】の前置詞句なので、1または4であると考えます。ただし、4の副詞句は後ろの述語動詞を修飾するものですが、このパターンは比較的稀です。
まずは形容詞句が前の名詞を後置修飾している可能性から考える様にしてください。実際、今回のケースは、形容詞句による後置修飾パターンです。
英文構造の解析【5】
直訳 私たちが何を食べたり飲んだりするのかも同様に/私たちの眠りに影響を与える
解説 【疑問詞 + S V...】または【疑問詞 + V...】の語順は名詞節(間接疑問文)です。今回は疑問詞 what によってつくられた名詞節が主語になっています。20
What 節の中身を分析すると、まず we が主語です。間接疑問文の場合、最初にくる疑問代名詞が主語とは限らないので注意しましょう。目的語になっている可能性もあります。
【並列構造】の動詞のカタマリ【eat and drink】が現在形で述語動詞となり、そこに What we が共通要素としてくっついた形です。What 自信は目的語になっています。
also は副詞で後ろの動詞 affects を修飾しています。動詞 affects は3人称単数の主語に対応した現在形なので、これが主節の述語動詞になります。
our は代名詞の所有格で形容詞扱いで、後ろの名詞 sleep を修飾しています。名詞 sleep は前置詞を伴わず、主語とイコールの関係にないので、動詞 affects の目的語であると判断できます。
It形s isv2 <not> goodc 真s[to drinkv3' coffee or teao' <before bed>] <because theys' can keepv5' uso' awakec'>.
直訳 それは良くないことである/就寝前にコーヒーやお茶を飲むことが/なぜならそれらのせいで私たちは起きたままになり得るから
解説 文頭の代名詞 it が主語です。この it は形式主語です。文末の to不定詞による名詞句が真主語になっています。it を形式主語であると考えないと、it が表すものがわからなくなってしまいます。
is は現在形なので述語動詞になります。be動詞は高確率でV2として働くので、次に主格補語になる名詞や形容詞がくることを予想しながら読み進めましょう。
be動詞の直後にある not は否定文を作る副詞ですね。形容詞 good は be動詞と共に使われて主語を説明しているものなので、主格補語になります。これで【SV2C】文型(第2文型)が完成しました。
真主語になる to不定詞による名詞句の構造を分析していきましょう。動詞 drink の直後には【並列構造】になっている名詞のカタマリが置かれています。このカタマリ【coffee or tea】が drink の目的語です。drink と 後ろの before bed を【並列構造】に対する共通語句と見て、
drink coffee or tea before bed
= drink (coffee or tea) before bed
= drink coffee before bed or drink tea before bed
のように構造を理解することもできます。【前置詞+名詞】の前置詞句 【before bed】 は drink を修飾する副詞句です。また、最後の because節は述語動詞の be動詞にかかっている副詞節になります。したがって、真主語となる to不定詞による名詞句は、because節の前までになります。
because節内は、最初の代名詞 they が主語になります。この they は総称人称の they です。(次の項目を参照)
法助動詞 can を伴っている動詞 keep がこの従属節内の述語動詞になります。目的格の代名詞 us がその目的語で、続く形容詞 awake21 は動詞 keep と一緒に使われることで、目的語となる名詞を説明しているので目的格補語であると判断できます。
■ 総称人称で使える代名詞:we, you, they
一部の代名詞に、総称人称という用法が存在します。総称人称の代名詞は、特定の人ではなく、一般の人を表すのに使われます。
具体的には、we, you, they の3つの代名詞がこの用法を持っています。それぞれの違いは以下の通りです。
- we : 1人称複数の代名詞。発信者を含む一般の人々を表す。
- you : 2人称複数の代名詞。受信者を含む一般の人々を表す。
- they : 3人称複数の代名詞。発信者と受信者以外の一般の人々を表す。
※発信者=話し手や書き手、受信者=聞き手や読み手
■ 形容詞の限定用法と叙述用法
形容詞の働きには、名詞を修飾する用法(限定用法)と補語になる用法(叙述用法)がありました。形容詞の中にはこれら両方の用法に使えるものもあれば、そのどちらかにしか使えないものもあるので注意してください。
直訳 食べ過ぎたり食べなさ過ぎたりも/同様にそれを難しくし得る/眠ることを
解説 文頭は動詞の ing形から始まっています。助動詞(助動詞のbe, haveなど)がついていない ing形はかならず準動詞になります。したがって、この ing形は準動詞であり、大きく分けて ① 動名詞 か ② 現在分詞(形容詞的用法または分詞構文)です。
法助動詞が付いている動詞 make がこの単文の述語動詞です。助動詞と述語動詞に挟まれた also は述語動詞にかかる副詞です。
この ing形が作る句と述語動詞の間には、主語になれる要素が存在していません。したがって、ing形がこの単文の主語になるしかありません。よって、この ing形は名詞として働く動名詞です。
この動名詞句に含まれる【並列構造】は副詞のカタマリ(副詞 too はそれぞれ副詞の much と little を修飾しています)で、Eating を修飾しています。Eating は、目的語がないので、V1の働きをしていると判断できます。
これでこの単文の【SV構造】がはっきりしましたね。
次に、述語動詞の後ろを分析していきましょう。it は文末の to不定詞の内容を受けていると考えられます。この it には前置詞が伴わず主語とも内容的にイコールにならないので、述語動詞の(形式)目的語であると判断できます。形容詞 hard は動詞 make を伴って目的語を説明しているので、目的格補語であると考えましょう。
【make + O + C】で「OをC(の状態)にする」という意味を表します。make のV5としての使い方として、とても重要な語法なのでしっかりと覚えておきましょう。22
■ 名詞の例外的働き:副詞的目的格
It形s isv2 bestc [to eatv3' a (light) mealo' <<(a few) hours>< before bed>>].
直訳 それが最適である/軽い食事を食べることが/就寝の数時間前に
解説 文頭の代名詞 it が主語です。この it は文末の to不定詞による名詞句を受けた形式主語になっています。is は現在形なので、述語動詞になります。be動詞はV1とV2として働きますが、まずはV2として考えながら読むのが基本姿勢になります。
形容詞の最上級 best は、be動詞を伴って主語を説明しているので主格補語ですね。
最後に真主語になっている to不定詞(名詞的用法)による名詞句の構造を分析しておきましょう。動詞 eat の後に、【冠詞 + 形容詞 + 名詞】という名詞を中心とした典型語順が発見できます。不定冠詞 a も形容詞 light も後に続く名詞 meal を修飾しています。
名詞 meal は前置詞を伴わず、to eat の(明示されていない)意味上の主語ともイコールの関係を持ちません。したがって、eat の目的語となります。これで【V3O】という形が完成しました。つまり、残りの要素は修飾語となります。ここでは eat を修飾する副詞句が続いています。
before bed という前置詞句(副詞句)の前に、a few ours という【形容詞 + 名詞】というカタマリがあることに注目してみましょう。この名詞のカタマリは、副詞として働いていて、後ろの前置詞句(副詞句)を修飾しています。この名詞の用法は少し例外的なので注意して下さい。
通常、名詞が副詞の働きを持つためには、【前置詞 + 名詞】という前置詞を作る必要がありますが、今回のように前置詞なしでも副詞的な働きをする場合が例外的にあるということです。
- 時間
- 距離
- 様態(方法など)
- 程度(数量表現)
英文構造の解析【6】
(Good) sleeps helpsv5 (our) bodyo c(stayv2' healthyc').
直訳 良い睡眠は助けとなる/私たちの体が健康であり続けるのを
解説 文頭の形容詞 Good は名詞 sleep を修飾しています。sleep は最初に登場する名詞で、前置詞も従属接続詞も付いていないので、主語になります。動詞 helps は3人称単数の主語に対応した現在形なので、この単文の述語動詞になります。
所有格の代名詞 our が名詞 body を修飾しており、この body は、前置詞を伴わない名詞で、かつ主語とイコールの関係にないので、述語動詞 helps の目的語だと判断できます。
すでに述語動詞は決定しているので、続く動詞 stay は準動詞、つまり原型不定詞です。原形不定詞による形容詞句は動詞 helps を伴って目的語 body を修飾しているので目的格補語です。
最後に、原形不定詞による形容詞句の中身を分析しておきましょう。形容詞 healthy は動詞 stay を伴って、stay の(意味上の)主語である body を説明しているので主格補語であることがわかりますね。
■ 再帰代名詞の2つの用法
<When wes' sleepv1'>, (our) bodys repairsv3 itselfo.
直訳 私たちが眠る時/私たちの体は自らを修復する
解説 文頭は副詞節を作る従属接続詞から始まっています。カンマ(, )までが従属接続詞 When がつくる副詞節です。
カンマ(, )以降、最初に出てくる名詞 body が主節の主語になります。前置詞や従属接続詞が付いていないことを確認して下さい。our は body を修飾している形容詞相当語です。
動詞 repairs は3人称単数の主語に対応した現在形です。現在形は必ず述語動詞になりましたね。itself は it の再帰代名詞です。
再帰代名詞には次の2つの用法があります。
- 再帰用法:動詞や前置詞の目的語が主語と同じものを表す場合に用いる用法
- 強意用法:名詞(及び代名詞)と同格に用いることで強調する用法
※強意用法の識別方法:再帰代名詞を除外しても完全な文(文型が完成した状態)になる。また発音する時には、再帰代名詞に強勢がある(強く発音する)。
今回は、再帰代名詞が再帰用法として使われているケースです。動詞の目的語を識別するルールに「主語とイコールにならない」という要素がありますが、再帰代名詞の再帰用法はその例外になります。
Thiss makesv5 (our) (immune) systemo strongc, so wes 助do <not> getv2 sickc <easily>.
直訳 これによって/私たちの免疫システムは強くなる/だから私たちは病気にならない/簡単には
解説 文頭の代名詞 This が主語になります。動詞 makes は3人称単数の主語に対応した現在形なので、述語動詞になります。
2つの形容詞がかかる名詞 system は前置詞を伴わず、主語ともイコールの関係にありません。よって、述語動詞 makes の目的語になります。
形容詞 strong は動詞 makes と一緒に使われることで、目的語 system を説明しています。したがって、目的格補語であると判断できます。これで【SV5OC】文型(第5文型)が完成しましたね。
次に、等位接続詞(厳密には接続副詞)の so が来ているので、2つの等位節が並んでいる形だと判断します。2つ目の等位節(=単文)の主語は、この等位節の最初に出てくる主格の代名詞 we です。
助動詞 do は一般動詞を述語動詞とした否定文や疑問文をつくる際に用いる助動詞です。助動詞と動詞の間に否定文をつくるための副詞 not がありますね。この助動詞 do は現在形23なので動詞 get は述語動詞であると判断できます。
形容詞 sick は動詞 get を伴って主語を説明しているので主格補語です。これで【SV2C】文型(第2文型)が完成しましたね。残りは修飾語で、副詞 easily が述語動詞 get を修飾しています。
まとめると、この英文は重文となっていて、【SV5OC】, so【SV2C】という構造になっていることがわかりました。
Sleeps <also> helpsv5 (our) heart and braino ( workv1' <well>).
直訳 睡眠は同様に助けとなる/私たちの心臓や脳がうまく働くことの
解説 文頭の Sleep が主語になります。前置詞や(副詞節をつくる)従属接続詞がついていないことを確認して下さいね。
also は一般動詞の前、または be動詞の後に置かれる副詞です。動詞 helps は3人称単数の主語に対応した現在形なので、述語動詞であることがわかります。
2つの名詞 heart と brain が等位接続詞 and によって【並列構造】を形成し、前に置かれた形容詞(扱いの所有格の代名詞)が並列要素に対する共通語になっていると判断します。この名詞のカタマリは、前置詞を伴わず、かつ主語とイコールの関係にないので、述語動詞 helps の目的語として扱います。
すでに述語動詞は決定しているので、動詞 work は準動詞になります。したがって、work は原形不定詞です。目的語や補語を伴わないのでV1として使われているのがわかります。副詞 well は work を修飾していると考えます。
原形不定詞 work によってつくられた形容詞句は、述語動詞 helps を伴って、目的語を説明しているので目的格補語になっています。これで【SV5OC】文型(第5文型)が完成です。目的語が、準動詞の意味上の主語にもなっていることに気付けると、意味のカタマリをつかみやすくなります。【SV5OC】文型において、OとCの間に主語と述語の関係があるという認識を持っておくことはとても重要です。
★ 英文解析のルール ⑧:修飾・被修飾関係にある語群の品詞
Peoples ( whos' sleepv1' <well>) havev3 a (lower) chanceo (of [ gettingv3' heart disease and (other) health problemso'] ).
直訳 よく眠っている人々は/より低い可能性を持つ/心臓病や他の健康問題になるという(可能性を)
解説 文頭の名詞 People が主語です。have は現在形なので(主節の)述語動詞になります。これでこの英文の【SV構造】が把握できたわけですが、SVの間に従属節が挟まれているのが把握できたでしょうか?
この挿入表現は、主格の関係代名詞 who がつくる形容詞節です。先行詞の People を修飾する形になっています。従属節の中身は、who が主語(People を受けた代名詞なので3人称複数扱い)で、sleep が述語動詞になる現在形でV1です。well はこの述語動詞を修飾する副詞です。
主節の述語動詞 have の後ろには、【冠詞 + 形容詞 + 名詞】という語順が続きます。冠詞(形容詞扱い)も形容詞も名詞を修飾しているので、この語群は名詞扱いのカタマリになります。
一般に、ある語群が修飾・被修飾関係で結びついている場合、末端の被修飾語の品詞がその語群全体の品詞となります。以下の語群が典型例として考えられます:
- 名詞扱い:冠詞 + 形容詞 + 名詞
- 形容詞扱い:副詞 + 副詞 + 形容詞
名詞 chance 単体に注目すれば、前置詞を伴わず、かつ主語とイコールの関係にない名詞です。したがって、chance を主節の述語動詞 have の目的語として考えます。
一方で、【a lower chance】という語群を名詞のカタマリとして捉えて、この語群全体を主節の述語動詞 have の目的語であると説明する場合もあります。
どちらにせよ、目的語の識別方法の本質は変わりません。
続いて、【of + ing形】が来ていますが、この ing形は前置詞 of の目的語になっていると考えるので、名詞扱いです。つまり、この ing形は動名詞です。この of は同格の of で、【名詞 + of doing...】の形で、「...するという【名詞】」と訳します。
前置詞 of の目的語になっている動名詞句について掘り下げていきましょう。getting の後ろは、2つの名詞による【並列構造】になっていますね。【... heart and ... problems】という構造を見抜いて下さい。この名詞のカタマリは、前置詞を伴わず、かつ(明示されていない)getting の意味上の主語(people)とイコールの関係になっていないので、getting の目的語です。
【heart disease】 は【名詞 + 名詞】という語順ですが、前の名詞が形容詞的に働く24ことで名詞のカタマリをつくっていると考えて下さい。「【心臓 + 病気】だから【心臓の病気】つまり【心臓病】という名詞だな」という理解の仕方です。このような名詞のカタマリのことを複合名詞と呼ぶことがあります。
【health problems】も同様に【名詞 + 名詞】という語順ですね。これも「【健康 + 問題】だから【健康の問題】つまり【健康問題】だな」という感じで理解できます。この名詞のカタマリ(複合名詞)に形容詞 other がかかっているわけです。
英文構造の解析【7】
Sleeps isv2 <also> importantc <for (our) mood>.
直訳 睡眠は同様に重要である/私たちの気分にとって
解説 文頭の名詞 sleep が主語で、is は現在形なので述語動詞になります。be動詞がV1になる可能性は低いので、V2になると予想しながら続きを読みます。
also は副詞で述語動詞を修飾していると考えます。形容詞 important は be動詞を伴って主語を説明しているので主格補語になります。これで【SV2C】文型(第2文型)が完成です。
文型が完成したので、残りの要素は修飾語ですね。文末に前置詞句があるので、副詞句として形容詞 important にかかっていると判断しておきましょう。所有格の代名詞 our は形容詞扱いで名詞 mood にかかっています。mood は前置詞 for の目的語です。
<When wes' 助do <not> sleepv1' <well>>, wes 助can feelv2 sad or angryc.
直訳 私たちがよく眠っていない時(寝不足な時)/私たちは悲しみや怒りを感じることがある(可能性がある)
解説 文頭は従属接続詞の when で始まっています。時を表す副詞節がカンマ(, )の直前まで続いていますね。この従属節の中では、代名詞 we が主語になり、副詞の not と一緒に否定文をつくる助動詞 do が動詞 sleep にくっついています。
現在形の助動詞にくっつく動詞は述語動詞になりましたね。sleep が従属節の述語動詞で、そのあとは副詞 well のみなので、sleep はV1として働いています。well が sleep を修飾する形になっています。
文頭の副詞節が終わり、主節に突入していきます。カンマ(, )の直後にある代名詞 we が主節の主語です。法助動詞 can にくっついている動詞 feel が主節の述語動詞です。等位接続詞 or によって【並列構造】になっている形容詞 sad と angry は、動詞 feel を伴って、主語を説明しているので主格補語になっています。【並列構造】と共通要素の関係から、
we feel sad or angry
= we feel (sad or angry)
= we feel sad or we feel angry
のように解釈することも可能です。これで主節が【SV2C】文型(第2文型)であることがわかりました。(※第2文型の単文ではなく、第2文型の等位節が2つ並んだ重文であると考えても良い)
(Good) sleeps helpsv5 uso c( feelv2' happy and calmc').
直訳 十分な睡眠が助けになる/私たちが幸せや落ち着きを感じることの
解説 文頭は【形容詞 + 名詞】の語順です。形容詞 Good が名詞 sleep を修飾しています。この名詞 sleep には前置詞や(副詞節をつくる)従属接続詞がついていません。したがって、sleep がこの単文の主語であると考えます。
動詞 helps は3人称単数の主語に対応した現在形なので、この単文の述語動詞になります。目的格の代名詞 us は、前置詞を伴っていないので、述語動詞 helps の目的語であると判断します。
すでにこの単文の述語動詞は決定しているので、動詞 feel は準動詞です。したがって、feel は原形不定詞だと判断できます。feel の後ろには、等位接続詞 and によって【並列構造】になっている2つの形容詞が続きます。この形容詞のカタマリは、動詞 feel を伴って、その意味上の主語である us を説明しています。つまり主格補語に相当します。
原形不定詞 feel はこのようにして形容詞句を形成していて、これが単文の述語動詞である helps を伴って目的語の us を説明しているのだと考えます。これでこの単文の文型が【SV5OC】、つまり第5文型であることがわかりました。
Its <also> helpsv5 uso c( thinkv1' <clearly> and makev3 (good) decisionso').
直訳 それは同様に助けとなる/私たちが明確な思考をし/良い決断をすることの
解説 文頭の代名詞 it が主語です。この it は前の文の Good sleep を受けていると考えられます。動詞 helps は、3人称単数の主語に対応した現在形なので、この単文の述語動詞になります。直前の also は副詞として述語動詞 helps にかかっていると考えます。
目的格の代名詞 us には前置詞がついていないので、これが述語動詞 helps の目的語になります。
すでに述語動詞は決定しているので、動詞 think は準動詞で、原形不定詞であると判断して下さい。think 直後の clearly は副詞で think を修飾しています。think に続く名詞や形容詞が存在しないので、この think はV1として働いていると考えましょう。
等位接続詞 and の後ろを見ると、動詞 make が【並列構造】の要素であると考えられるので、and の前にあり同じ動詞である think がもう1つの並列要素であると見抜けます。つまり、make も原形不定詞であると判断することになります。形容詞 good は decisions を修飾しています。
decisions は、前置詞を伴わず、かつ原形不定詞 make の意味上の主語である us とイコールの関係にないため、make の目的語であることがわかります。
このようにして、【think... and make...】という原形不定詞のカタマリが見えてきます。準動詞の原形不定詞は、使役動詞、知覚動詞や今回の help のような特殊なV5の目的格補語として働きます。そのことを理解していれば、【think... and make...】という原形不定詞のカタマリが見えた時点で、この単文全体の文型が【SV5OC】であることに気づけるのです。
英文構造の解析【8】
<In conclusion>, sleeps isv2 <very> importantc <for everyone>.
直訳 結論として/睡眠はとても重要である/すべての人にとって
解説 文頭は前置詞句による副詞句で始まっています。カンマ(, )が副詞句の終わりを知らせてくれています。
カンマ(, )を区切りとして、最初にくる名詞 sleep がこの単文の主語になります。前置詞や(副詞節をつくる)従属接続詞がくっついていないことを確認して下さい。
is は現在形なので述語動詞になります。次の very は、副詞として形容詞の important を修飾しています。important は、be動詞を伴って主語を説明しているので、主格補語であると判断できます。これで【SV2C】文型(第2文型)の完成です。
文型が完成した後は修飾語しか残らないことに注意しながら読み進めます。すると文末に前置詞句が置かれていることに気づきます。前置詞句は言うまでもなく修飾語にしかなりません。ここでは直前に名詞がないことから、副詞句としての可能性を考えて下さい。形容詞 important を修飾する副詞句というわけです。
Its helpsv5 (our) body and mindo c( stayv2' healthyc').
直訳 それは助けとなる/私たちの体と心が健康のままでいる
解説 文頭の代名詞 it がこの単文の主語になります。動詞 helps は3人称単数の主語に対応した現在形なので述語動詞になります。
もう何度も出てきているパターンなので、そろそろ慣れて頃でしょうか?help という動詞が来たらV3とV5の可能性を考えます。
形容詞扱いの所有格代名詞 our が修飾する名詞の【並列構造】が目的語で、その後に原形不定詞による形容詞句が続いているので、この helps は V5 で働いていると即座に判断できたでしょうか?
たくさんの英文を分析的に読む訓練を続けていくと、このような動詞形が瞬時に見抜けるようになっていくので根気強く進んでいきましょう。25
helps が V5 である理由を深掘りしていきましょう。body and mind は、前置詞を伴わず、かつ主語とイコールの関係にないから目的語です。また述語動詞がすでに決定していることを根拠として、動詞 stay が準動詞の原形不定詞であると判断しています。
次に原形不定詞による句の中身に注目します。形容詞 healthy は動詞 stay を伴って、原形不定詞 stay の意味上の主語である body and mind を説明している主格補語になっています。つまり、stay は V2 として働いています。
stay healthy という句は、動詞 helps と一緒になって、目的語の body and mind を説明しているので目的格補語の形容詞句です。以上より、この単文全体が【SV5OC】文型(第5文型)であることが明らかになりました。
<By followingv3' ((good) sleep) habitso'>, wes 助can sleepv1 <better> and feelv2 betterc <every day>.
直訳 十分な睡眠を取る習慣を守ることで/私たちはより良く眠ることができ/気分がより良い状態でいられる/毎日
解説 文頭は前置詞句から始まっています。【By + following】が【前置詞 + 名詞】であることに気づきましょう。カンマ(, )はこの前置詞句の終わりを教えてくれています。folloing は動名詞で名詞扱いになっています。【by doing...】で「...することによって」という意味です。
動詞 follow には「(規則など)に従う=(規則など)を守る」という意味がありますね。following の後ろを見ると、【形容詞 + 形容詞 +名詞】という語順になっています。
sleep の品詞は名詞ですが、【名詞 + 名詞】という語順で使われると、前の名詞が後ろの名詞を説明する形容詞となることがあります。これを名詞の形容詞的用法と呼ぶことがあります。
形容詞 good は名詞 sleep にかかっていて、【good sleep】という名詞のカタマリをつくっています。この名詞のカタマリが、形容詞的用法で名詞 habits を修飾していると解釈するのが妥当です。
名詞 habits は、前置詞を伴わず、(明示されていない)following の意味上の主語 we とイコールの関係にないので、following の目的語になります。
カンマ(, )に続く最初の代名詞 we がこの英文の中心となる主語です。法助動詞 can がくっついている動詞 sleep が述語動詞になります。後ろに副詞 well の比較級 better しかないことから、この動詞は V1 として働いていることがわかります。
次に等位接続詞 and が来たので【並列構造】を考えます。and の後ろにある動詞 feel が並列要素であると考えてから、and の前を見ます。すると動詞 sleep が同じ並列要素であると気づきます。
feel の後ろは、形容詞 good の比較級 better が feel と一緒に使われることで、主語である we を説明していることがわかります。よって、better は主格補語であることがわかります。
【並列構造】に対する共通要素を加味してまとめると、
we can 【sleep better and feel better】 every day
= we can sleep better every day and we can feel better every day
のように解釈することが可能です。
<So>, letv5 uso all同格 c( makev2' surec' [to getv3' (enough) sleepo' and takev3' careo' <of our health>]).
直訳 したがって/私たち全員が必ずするようにしよう/十分な睡眠を確保し/私たちの健康に気を付けることを
解説 文頭の So は接続副詞と呼ばれる(節を節つなげる)等位接続詞的な働きを持つ副詞です。カンマ(, )に続くのは名詞ではなく動詞の let です。つまり、主語になる名詞がない状態で文が始まっています。
結論から述べると、この英文は命令文になっています。つまり、let は命令文をつくる時の動詞の形(命令法)で原形です。let の原形、過去形、過去分詞形はすべて同じ形をしていますが、動詞の前に主語がないことから命令法が使われている、つまり原形であると判断しています。命令法としての動詞の原形は述語動詞になります。26
let の後ろに置かれた目的格の代名詞 us は前置詞を伴っていないので let の目的語です。【let's + 動詞の原形】という形を見たことがあるのではないでしょうか? let's は let us の短縮形です。今回は all という代名詞が挟まっていますが、【let's + 動詞の原形】という形を見抜けるようにして下さい。
all は us の同格として置かれています。すでにこの単文の述語動詞は let で決定しているので、動詞 make は準動詞、つまり原形不定詞です。【let + O + 原形不定詞による句】は【SV5OC】文型(第5文型)の典型例です。同様のパターンで用いる動詞はこれまでにも何度か出てきましたが、詳しくは解答パートで扱うので少々お待ちください。
次に、原形不定詞による句を分析していきましょう。【make sure to do...】というフレーズにすぐ気付くことができたしょうか?「必ず...するようにする」という意味ですね。
このような頻出フレーズに対しては、いちいち分析的な読み方をせずとも、その意味をフレーズ単位で処理できるようにしていかなければなりません。もちろん分析的に読めることも重要ですが、大量の英文を素早く処理していくためには、そのための学習が必要となってきます。
繰り返しになりますが、大量の英文を読んだり聞いたりする際には、意味のカタマリで情報を処理していくことが必要になります。そのためには頻出するフレーズに対してすぐ反応できるようにならなければなりません。そのようなフレーズを増やすために、意味と構造をよく理解している英文を丁寧に繰り返し音読するという学習メソッドがあります。本シリーズではこの学習メソッドを取り入れて学習できるように、全文直訳(音読練習用)のパートが用意されています。ぜひともご活用ください。
話が本筋から逸れましたが、今しばらくは分析的に読むことに注力しましょう。続けます。形容詞 sure は、動詞 make と共に使われることで、準動詞 make の意味上の主語である us all (= we all) を説明しています。つまり、sure は主格補語です。
これで【(意味上の)SV2C】という文型が完成したので、続く to不定詞が副詞句を形成して、形容詞 sure を修飾していると解釈できそうです。しかし、このto不定詞による句は名詞句であると説明されることが多いです。27そのように解釈する前提として、【make sure of 〜】というフレーズが存在します。これは「〜を確かめる」という意味ですが、〜には名詞(前置詞 of の目的語)が置かれます。
また、この表現の派生形として、【make sure that S V...】という形があります。「Sが...するのを確かめる」という意味ですね。この that節は本来 of の目的語になる名詞を名詞節にしたもので、名詞の that節は前置詞の目的語になれないので、of を省略した形になっていると説明されます。
今回のフレーズ【make sure to do...】も同じロジックで説明しようとすると、本来 of の目的語になる名詞が置かれる位置に、名詞句を置きたいがために to不定詞(名詞的用法)を使っているという解釈になり、通常 to不定詞は前置詞の目的語にならない28ので of が省略されてしまったと説明されます。
それでは、この to不定詞がつくる名詞句について、詳しく構造をとってみましょう。
等位接続詞 and がつくる【並列構造】は、【get... and take...】という2つの動詞を並列要素にしたものです。共通要素を加味すると、
make sure to 【get enough sleep and take care of our health】
= make sure to get enough sleep and make sure to take care of our health
のように解釈して読むことが可能です。
get に注目すると、形容詞 enough がかかった名詞 sleep が目的語になっていますね。sleep には前置詞がくっついていません。また、明示されていない to get の意味上の主語(for us)とはイコールの関係にないので、sleep が get の目的語であると判断しました。
もう一方の並列要素である take に注目すると、【take care of ...】という熟語的フレーズが見えてきます。これは「... に気を付ける」という意味ですね。分析的に見ると、名詞 care は、前置詞を伴わず、かつ to take の明示されていない意味上の主語(for us)とはイコールの関係にないことから、take の目的語であると判断できます。これで【(意味上の)SV3O】という文型が完成したので、残りは修飾語になります。
前置詞 of に名詞 health が前置詞の目的語としてくっついている形が見えますね。our は形容詞扱いで、health を修飾しています。これを副詞句と考えて take を修飾していると考えておきましょう。(ただし、形容詞句と考えて care を修飾していると考えても本質的な違いは生じないでしょう。)
全文意訳(内容確認用)
睡眠はすべての人にとって非常に重要である。それは私たちの体と心を健康に保つのに役立つ。私たちが眠ると、体は休息を得て、心はリラックスすることができる。これにより、気分が良くなり、新しい一日に備える準備が整うのである。
良い睡眠は子供、大人、高齢者すべてにとって重要である。子供たちは成長し、学ぶために睡眠が必要である。よく眠ると、学校での成績が向上し、幸福感を感じることができる。大人は仕事をうまくこなし、健康を維持するために睡眠が必要である。良い睡眠が不足すると、疲れを感じたり、仕事でミスをすることがある。高齢者は心と体を強く保つために睡眠が不可欠である。
より良い睡眠を得るためには、いくつかの方法がある。まず、毎日同じ時間に就寝し、同じ時間に起床することが良い。これにより、体は睡眠の時間を認識するようになる。次に、寝室は静かで暗いことが理想である。騒音や光は睡眠を妨げる可能性がある。さらに、快適なベッドと枕を持つことが望ましい。快適な寝具があれば、より良い睡眠を得られるのである。
また、就寝前にリラックスすることも重要である。読書をすること、穏やかな音楽を聴くこと、または温かいお風呂に入ることが、眠気を促す助けとなる。就寝前にスマホやコンピュータを使用したり、テレビを観たりすることは推奨されない。画面からの光が眠りを妨げるからである。
食べ物や飲み物も睡眠に影響を与える。就寝前にコーヒーやお茶を飲むことは、目が覚める原因となるため良くない。食べ過ぎや食べなさすぎも、眠りにくくさせることがある。就寝前の数時間に軽い食事をするのが最善である。
良い睡眠は体の健康を維持するのに役立つ。睡眠中に体は修復され、免疫システムが強化されるため、病気にかかりにくくなる。睡眠はまた、心臓や脳の働きを良くする。良い睡眠を取っている人は、心臓病やその他の健康問題にかかるリスクが低くなるのである。
睡眠は気分にも重要である。良い睡眠が取れないと、悲しみや怒りを感じることがある。良い睡眠は幸福感や落ち着きを促し、明確な思考と良い決断を助けるのである。
結論として、睡眠はすべての人にとって非常に重要である。それは体と心を健康に保つために欠かせないものである。良い睡眠習慣を守ることで、毎日、より良い睡眠を得て、より良い気分でいられる。したがって、十分な睡眠を確保し、健康を大切にすることが重要である。
全文直訳(音読練習用)
【1】Sleep is very important / for everyone. // It helps / our body and mind / stay healthy. // When we sleep, / our body gets rest, / and our mind can relax. // This makes / us / feel better / and ready for a new day.
睡眠はとても重要だ/すべての人にとって//それは助ける/私たちの体と心が/健康でいるのを//私たちが眠る時/私たちの体は休息を得る/そして私たちの心はリラックスできる//これによって/私たちは/気分が良くなり/そして新たな1日への準備が整う
【2】Good sleep is important / for children, adults, and older people. // Children need / sleep / to grow and learn. // When they sleep well, / they do better in school / and feel happy. // Adults need sleep / to work well and stay healthy. // Without good sleep, / they may feel tired / and make mistakes at work. // Older people need sleep / to keep their mind and body strong.
良い睡眠は重要である/子供、大人、そして高齢者にとって//子供たちは必要とする/睡眠を/成長し学ぶために//彼らがよく眠る場合に/彼らは学校での成績が向上し/幸福だと感じる//大人は睡眠を必要とする/適切に働き、健康を維持するために//良い睡眠が無くては/彼らは疲れを感じるだろう/そして仕事でミスをするだろう//高齢者は睡眠を必要とする/彼らの心と体を強く保つために
【3】There are many things / that help / us sleep better. // First, / it is good / to go to bed and wake up / at the same time / every day. // This helps / our body know / when it is time to sleep. // Second, / our bedroom / should be quiet and dark. // Noise and light / can make it hard / to sleep. // Third, / it is good / to have a comfortable bed and pillow. // When our bed is nice, / we can sleep better.
多くのことがある/それは助ける/私たちがより良く眠るのを//最初に/それは良いことである/就寝することと起床すること/同じ時間に/毎日//これが助けになる/私たちの体が知ることを/眠る時間がいつなのかを//次に/私たちの寝室は/静かで暗くあるべきである//騒音や明かりによって/それは難しくなり得る/眠ることが//三番目に/それは良いことである/快適なベッドと枕を持つことが//私たちのベッドが快適である時/私たちはより良く眠れる
【4】It is also important / to relax before bed. // Reading a book, / listening to calm music, / or taking a warm bath / can help us feel sleepy. // It is not good / to use phones, computers, / or watch TV / before bed. // The light from screens / can make it hard / for us to fall asleep.
それは同様に重要である/就寝前にリラックスすることが//本を読むこと/落ち着いた音楽に耳を傾けること/または温かい風呂に入ることで/私たちが眠気を感じる助けとなれる//それは良いことではない/電話やコンピューターを使うことや/テレビを見ること/就寝前に//スクリーンからの明かりによって/それは難しくなり得る/私たちが眠りに落ちることが
【5】What we eat and drink also / affects our sleep. // It is not good / to drink coffee or tea before bed / because they can keep us awake. // Eating too much or too little / can also make it hard / to sleep. // It is best / to eat a light meal / a few hours before bed.
私たちが何を食べたり飲んだりするのかも同様に/私たちの眠りに影響を与える//それは良くないことである/就寝前にコーヒーやお茶を飲むことが/なぜならそれらのせいで私たちは起きたままになり得るから//食べ過ぎたり食べなさ過ぎたりも/同様にそれを難しくし得る/眠ることを//それが最適である/軽い食事を食べることが/就寝の数時間前に
【6】Good sleep helps / our body stay healthy. // When we sleep, / our body repairs itself. // This makes / our immune system strong, / so we do not get sick / easily. // Sleep also helps / our heart and brain work well. // People who sleep well / have a lower chance / of getting heart disease and other health problems.
良い睡眠は助けとなる/私たちの体が健康であり続けるのを//私たちが眠る時/私たちの体は自らを修復する//これによって/私たちの免疫システムは強くなる/だから私たちは病気にならない/簡単には//睡眠は同様に助けとなる/私たちの心臓や脳がうまく働くことの//よく眠っている人々は/より低い可能性を持つ/心臓病や他の健康問題になるという(可能性を)
【7】Sleep is also important / for our mood. // When we do not sleep well, / we can feel sad or angry. // Good sleep helps / us feel happy and calm. // It also helps / us think clearly / and make good decisions.
睡眠は同様に重要である/私たちの気分にとって // 私たちがよく眠っていない時(寝不足な時)/私たちは悲しみや怒りを感じることがある(可能性がある)// 十分な睡眠が助けになる/私たちが幸せや落ち着きを感じることの // それは同様に助けとなる/私たちが明確な思考をし/良い決断をすることの
【8】In conclusion, / sleep is very important / for everyone. // It helps / our body and mind stay healthy. // By following good sleep habits, / we can sleep better / and feel better / every day. // So, / let us all make sure to / get enough sleep / and take care of our health.
結論として/睡眠はとても重要である/すべての人にとって//それは助けとなる/私たちの体と心が健康のままでいる//十分な睡眠を取る習慣を守ることで/私たちはより良く眠ることができ/気分がより良い状態でいられる/毎日//したがって/私たち全員が必ずするようにしよう/十分な睡眠を確保し/私たちの健康に気を付けることを
解答
【問題へ】
【問1】
【問1】次の【 】の中から (1) に最も適するものを選びなさい。
【feel / to feel / feels / felt】
解答 feel
解説 動詞 feel の適切な活用形を選択する問題です。(1) を含む英文は、1つの節だけを含む単文です。重文には等位接続詞(または)が、複文には(従属節をつくるための)従属接続詞や関係詞が必要不可欠です。しかし、この英文はそれらの条件を満たしていません。よって単文であると判断します。
主語は This で、次に来る動詞の makes は(三人称単数に対応した)現在形です。現在形の動詞は必ず述語動詞になります。単文における他の動詞は準動詞になります。(詳細は後述)
ここで選択肢を眺めてみると…【原形/to不定詞(to+動詞の原形)/現在形/過去形or過去分詞形】になっています。現在形は必ず述語動詞なので不適です。しかしこれだけでは絞りこめないので別の視点が必要となります。
結論から述べると、この問題では述語動詞である make の語法が問われています。make の直後にくる単語 us は代名詞の目的格なので、目的語です。その後に準動詞が来る形は 【make+目的格+原形不定詞】です。これは make がV5として働いている形になります。
【語法】使役動詞、知覚動詞、および help の語法
■ 使役動詞+O+C(原形不定詞)
- make O do... Oに...させる
- have O do... Oに...してもらう
- let O do... Oに...させてあげる
cf. Let's do... (Let's = Let us) ...しよう
■ 知覚動詞+O+C(原形不定詞)
- see O do... Oが...するのが見える
- hear O do... Oが...するのが聞こえる
- feel O do... Oが...するのを感じる
■ help+O+C(to不定詞/原形不定詞)
使役動詞である make, have, let が V5 として使われる時、目的格補語として 、to不定詞ではなく、原形不定詞を取るのが決まりです。【問1】ではこの語法が問われました。
使役動詞以外にも、知覚動詞(see, hearなど)が V5 として使われる際には、目的格補語として to不定詞ではなく、原形不定詞を取る必要があります。
他にも同様の語法を持つ動詞があります。それは help です。ただし、help の場合は目的格補語として to不定詞と原形不定詞のどちらを使っても良いので注意が必要です。 これには地域差もあって、アメリカ英語では原形不定詞を使う傾向があります。
【問2】
【問2】次の【 】の中から (2) に最も適するものを選びなさい。
【with / without / while / to】
解答 without
解説 後ろに節を形成するための【SV構造】が存在しないので、従属接続詞の while は選択肢から除外して考えます。残りの3つは全て前置詞です。意味的に最も適切なものを選びましょう。【without + 名詞】で「〜(名詞)がなしで」という意味になります。
【問3】
【問3】次の【 】の中から (3) に最も適するものを選びなさい。
【much thing / many thing / much things / many things】
解答 many things
解説 形容詞の much は不可算名詞しか修飾しません。一方で、形容詞の many は加算名詞しか修飾しません。
thing は加算名詞なので、much を使うことはできません。また、【many + 加算名詞】において、加算名詞が複数形になることに注意しましょう。よって、many things が正解になります。
【問4】
【問4】(4)It が表す内容を本文より4語で抜き出せ。
解答 to relax before bed
(4)It は形式主語となっており、真主語は文末のto不定詞(名詞的用法)がつくる名詞句となります。よって、to relax before bed が正解です。
before bed は【前置詞+名詞】の前置詞句で、relax という動詞を修飾する副詞句と考えます。to不定詞が作る句は、中心になる動詞に伴う要素(O, C, M、意味上の主語)を含めたカタマリで品詞を考えるので、[to relax before bed] という名詞句が形式主語の it に対する真主語になっていることになります。
【設問対策】整序問題(並べ替え問題)へのアプローチ方法
【問5】の整序問題を解説する前に、整序問題への一般的なアプローチ方法を確認しておきましょう。
整序問題に対しては次の3つを軸にして考える方法がオススメです。
- 動詞を中心とした語順で考える
- 名詞を中心とした語順で考える
- フレーズの知識でカタマリを作る
■ 動詞を中心とした語順
□ 主語+動詞
- 述語動詞:必ず構造上の主語を伴う(例外的な省略あり)
- 準動詞:意味上の主語を伴うことがある
□ 動詞型による語順
- 動詞の型によって後の語順が決まる:V1、V2C、V3O、V4O1O2、V5OC
□ 副詞と動詞
- 文頭の副詞(単語・句・節)が述語動詞を修飾する
- 副詞(単語・句・節)が後ろから述語動詞/準動詞を修飾する
- 構造上の主語と述語動詞の間に副詞句がくることがある
■ 名詞を中心とした語順
□ 名詞の前
- 冠詞+副詞+形容詞+名詞という語順が基本となる
※ 冠詞は名詞を修飾する形容詞相当語句として考える
□ 名詞の後
- 形容詞句、形容詞節による後置修飾
■ フレーズの知識でカタマリを作る
□ 動詞とセットで使われる前置詞や副詞の知識
□ 句動詞やイディオムの知識
□ その他相関語句の知識
【問5】
【問5】(5)【sure/to/us/make/all/let】 を適切な語順に並び替えなさい。
解答 let us all make sure to
解答 【let us = let's】というフレーズと、【make sure to do...】というフレーズを思い出して、そのカタマリを見抜くのがポイントです。あとは、all が us の同格として、us の直後に置かれることに気づく必要があります。これは少し難しかったかもしれませんね。
【問6】
【問6】本文の内容と合っている英文を、次の1〜4から1つ選びなさい。
- Drinking a small amount of caffeine before bed can sometimes help people fall asleep faster.
- It is better to keep your bedroom slightly bright to help your body wake up naturally.
- Good sleep is important for everyone, helping the body and mind stay healthy. A regular sleep schedule and a dark, quiet room can improve sleep quality.
- Eating a small snack right before bed is often better than having a full meal for good sleep.
読書案内:ニュートン超図解新書 最強に面白い睡眠
最後に、今回の英文テーマであった「睡眠」に関する書籍を紹介しておきます。ぜひチェックしてみて下さい。
記号一覧
本シリーズで使われる記号を整理しておきます。【解答へ戻る】
- S 主語
- C 補語
- O 目的語
- M 修飾語(形容詞または副詞)
- 前 前置詞
- 等接 等位接続詞
- 従接 従属接続詞(従位接続詞)
- V 主節の述語動詞
- V' 従属節の述語動詞/準動詞になった動詞 (例:V3' V3'' など) ※入れ子構造の内側に行くほど(’)の数が増える
- do... 動詞の原形(原形不定詞)
- V1 第1文型をとる動詞
- V2 第2文型をとる動詞
- V3 第3文型をとる動詞
- V4 第4文型をとる動詞
- V5 第5文型をとる動詞
- V3p 第3文型をとる動詞の受動態
- V4p 第4文型をとる動詞の受動態
- V5p 第5文型をとる動詞の受動態
- [ ] 名詞(主に名詞句・名詞節)
- ( ) 形容詞(主に形容詞句・形容詞節)
- < > 副詞(主に副詞句・副詞節)
脚注
- 英語リーディングに必要な英文法を体系化したものになります。 ↩︎
- 1文ごとの構造解析(SVOCM分析)のことです。 ↩︎
- 中学生用の市販教材では、英文構造の解析(SVOCM解析)について掘り下げていないことが多いです。その結果、英文法の各項目をぶつ切りに学習することになるので、英文法を体系的に理解できず、少し複雑な英文になると、単語の意味をつなげただけのお粗末な理解が頻発してしまいます。
本来、中学生レベルの簡単な英文を使って、体系的な英文法理解に基づいたリーディング訓練を行うべきなのです。しかし、その要請を満たすような市販教材が非常に少ないのです。結局のところ、一部の塾教材と塾講師等の解説の力を借りることでしか、満足な英語教育を受けられません。
このような中学生段階での訓練不足がたたって、大学共通テストの英語リーディングレベルの英文を大量に読みこなす基礎力が欠如してしまうのです。必要とされる語彙力は違えども、求められている英文法理解やそれを背景とした英文の読み方などは、中学段階で訓練していれば身につくはずなのです。それを高校に入学してから始めるから、間に合わない人が続出しています。最悪の場合など、受験学年になってから慌てて始めて、受験に間に合わない結果となってしまうのです。
『受験英語ドットコム』では、〓TRINITY〓(トリニティ)シリーズを通して、そのような中高英語教育の間隙に楔を打ち込む所存です。 ↩︎ - 精読とも言います。 ↩︎
- もう少し厳密に『働き』という言葉を定義しておきましょう。【『働き』とは、ある単語・句・節が他の単語・句・節に対してもつ関係】と定義できます。 ↩︎
- 助動詞(beやhave)を伴わない ing形と過去分詞形は必ず準動詞になります。 ↩︎
- つまり節とは、【主語+述語動詞】という構造を1組だけ含むカタマリのことです。また、述語動詞に伴う主語のことを、準動詞に対する意味上の主語(例:to不定詞の意味上の主語は、【for+名詞】の形で、to不定詞の直前に置かれる)と区別して、構造上の主語と呼ぶことがあります。 ↩︎
- (繰り返しになりますが)動詞は述語動詞として使われている場合と、準動詞として使われている場合に大別されます。述語動詞は純粋に動詞としての働きだけをもつ動詞の形で節構造の中心となり、準動詞は動詞としての働きとその他の品詞(名詞・形容詞・副詞)の働きを併せ持つ動詞の形のことで、句を形成します。
(これも繰り返しになりますが)動詞には5つの活用形(原形・現在形・過去形・ing形・過去分詞形)があり原形、ing形、過去分詞形の3つが準動詞になる可能性を持ちます。原形からは不定詞(原形不定詞・to不定詞)、ing形からは動名詞、現在分詞(形容詞的用法)、分詞構文(現在分詞の副詞的用法)、過去分詞形からは過去分詞(形容詞的用法)、分詞構文(過去分詞の副詞的用法)という準動詞が作られます。
ちなみに【助動詞 be+ing形】は進行形、【助動詞 be+過去分詞形】は受動態、【助動詞 have+過去分詞形】は完了形を作るので、必ず準動詞になるのは、助動詞を伴わない ing形と過去分詞形のみです。 ↩︎ - 節とは【SV構造】を内包したカタマリのことで、句は【SV構造】を持たない2語以上のカタマリと定義されます。 ↩︎
- 関係詞(関係代名詞や関係副詞)はその定義を思い出せばわかるように、接続詞の働きを内包しています。 ↩︎
- be動詞がv1で使われるときの意味は「いる」「ある」など。(存在を表す) ↩︎
- 厳密な数式ではなく、あくまで参考イメージです。 ↩︎
- 助動詞 do を伴う動詞(の原形)も必ず述語動詞です。 ↩︎
- 多くの英文を精読していく過程で、よく使われる動詞の動詞型は覚えてしまいます。単語帳を使った学習においても、どのような動詞型で使われているのかに注意しながら暗記していくと良いでしょう。 ↩︎
- to不定詞(副詞的用法)の意味には、①目的(〜するために)②判断の根拠 ③感情の原因 ④結果 などがあります。 ↩︎
- 動詞 do の原形と現在形はどちらも同じ形をしています。どのようにして現在形であると判断できるのでしょうか?
動詞の原形が使われるパターンには、準動詞になる場合と、述語動詞になる場合とがあります。前者は ① to不定詞と②原形不定詞になる場合で、②はV5と一緒に使われて目的格補語 C になる用法です。
後者の、述語動詞になる場合には、③法助動詞や助動詞のdoと一緒に使われる場合、④命令文、⑤仮定法現在などがあります。
今回の動詞 do はこれらのどれにも当てはまらないため、現在形と考えられるのです。
とはいえ、実践ではここまで細かく分析しませんし、ある程度予想しながら、当たりをつけつつ読んでいる感じがあります。経験によって培われるそういう感覚も非常に重要です。 ↩︎ - 脚注16. 参照 ↩︎
- 等位接続詞による重文構造が続く場合を除きます。 ↩︎
- 明示されていませんが、一般の人が意味上の主語であると考えられます。 ↩︎
- この what は先行詞を含む関係代名詞だと考えることもできます。疑問詞と見ても先行詞を含む関係代名詞と見ても、どちらも主語になる名詞節です。意味的にも大きな違いはありません。 ↩︎
- awake は叙述用法(補語になる用法)でしか使えないので注意です。 ↩︎
- 【make + O + 原形不定詞...】というV5パターンも一緒に覚えておいて下さい。「Oに...させる」という使役の意味をつくりましたね。 ↩︎
- 助動詞 do の活用には、原形、現在形、過去形が存在します。原形が登場するのは ① 否定形の命令文(Don't + 一般動詞の原型...)や ② 肯定形の命令文(Do be quiet!)など。また、現在形や過去形にくっついている動詞は必ず述語動詞であるのは法助動詞と同様です。(※法助動詞には現在形と過去形しかないので必ず述語動詞を伴います) ↩︎
- 名詞の形容詞的用法のことです。 ↩︎
- 最初のうちはひたすらに精読あるのみです。 ↩︎
- 厳密には主語として、 you が隠れています。つまり、【主語 + 述語動詞】という、節を形成するための【SV構造】が確かに存在しているのです。 ↩︎
- ただし、仮に to不定詞を副詞的用法であると考えても、本質的な違いは生じないでしょう。 ↩︎
- 例外的に、前置詞の but(〜以外), except(〜を除いて)は、 to不定詞を目的語にとることができます。 ↩︎